「……虎」
「……ん」
「そんなにキスを繰り返すのやめてよ、額とか頬とか手とか首とか」
「えー。本当は吸ってキスマーク付けたいの我慢しているのに」
「そんな生々しい単語を使わないで!」
「キスマークだけで真っ赤になる伊助も美味い」
「美味いって、え? 私、食べ物じゃないよ?」
「ある意味では食べ物だぞ? ――食い甲斐がある、な」
「! んぅ……」
「……んっ」
「……ぷはっ。な、長かった……」
「あと一回」
「え、ええっ!?」
「お願い。な?」
「……もう……」
「あとさ、もう五秒くらい時間を長くしてもいい?」
「い、今ので限界なんだってば! ちょ、ちょっとー!」
あと少しだけ
もっと、君の温もりが欲しい。
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