【きり乱♀+しんべヱ】
「「「Trick or Treat!」」」
「私のはクッキー。今回はちょっと自信あるんだ」
「おっ、美味そー。俺は今回、乱と一緒に作ってな」
「私が型抜きして余った奴をまた練って再利用したんだよね」
「おう。これくらいの節約は基本中の基本だぜ。で、しんべヱは?」
「僕はこれ!」
「こ……これは!」
「ええっ、それ金貨!?」
「似てるでしょ〜? これ包装紙なんだ。中身はチョコレートだよ。外国のお菓子なんだ。きり丸が好きだと、思って……」
「お……お金じゃないぃぃ〜」
「きりちゃん! しんべヱがせっかくくれたのに……!」
「ううん、いいよ乱。何となく予想ついてたから」
「でも有り難うよしんべヱ〜」
【虎伊♀+兵太夫 ※エロ風味注意】
「一応聞いておくけど、伊助が出したお菓子をその場で食べてTrick or Treatってもう一度言って、お菓子が無いんなら悪戯だー! ってもつれ込むオチは無しだろうね?」
「あれ、三日前に俺が立てたプランを何で知ってるんだ兵太夫」
「去年も一昨年もやったことを繰り返す気なの? ねえ馬鹿なの?」
「いやいや、今年は伊助と両思いになれた記念だし」
「? じゃあ何をやる気なの?」
「取り敢えず普通に言う。――伊助、Trick or Treat」
「ん」
「伊助、何で上着を脱いだの。何で制服のリボンをほどくの。何でボタンを外すの」
「あ、ちょっ、伊助、何したいのかわかんねえけどボタン全部外すのは無しな。そう、第二まで。――その方がチラリズムで萌える」
「何の話!? ねえ今何の話をしてるの二人とも!?」
「お菓子、ここにあるから。虎、取って」
「伊助――!? 僕は君のこと清純系って思ってたけどそれは間違いだったの!? 何で胸にお菓子の袋を挟めてんだよ! 何のエロ!? 何か変なAVでも見たの!?」
「AVって何?」
「アダルトビデオの略! 素か! 素なの? 素なんだよねそのきょとんとした表情は!」
「伊助、俺、その……」
「……いらない? お菓子。じゃあ」
「まま待って! もうちょっと拝ませて下さい」
「早く取ったら!? 君ら恋人なんでしょ!? 貞淑な伊助が肌を見せるってことはもうそういうことした仲なんでしょ!?」
「兵太夫」
「な、何?」
「ネタバレするとね? 私は虎にお菓子をあげたくて、でも悪戯されたくもあったの。だからこれ、ほら、こうすれば、お菓子を取ろうとすれば虎は私の胸に触ることになるし、躊躇ってお菓子を取れなくても胸をじろじろ見られているから悪戯成功にはなってる」
「団蔵か!? その煩悩満載の作戦を考えたのは団蔵だよね!? 僕の知ってる伊助はこんなことしない! こんなエロい子じゃない! いや仕込めばなれるだろうけど、とにかく君は僕の知ってる伊助じゃない!」
「御免。何だか兵太夫の夢というか期待と信頼を壊した……あっ」
「むっ、谷間の乳圧に引っかかって上手く抜き取れない……」
「虎、早く取って。ラッピングの袋、表面がつるつるだから違和感が結構あって……」
「いやでも、いいよなあこれ、このシチュエーション」
「取り敢えずお前らどっちかの部屋に行ったら? ここ寮の廊下だから。ほら、あそこで団蔵が鼻血を吹いて倒れてる」
「あ? いいんだよ放っとけ」
「同室の親友なのにぞんざいだな!!」
「……んっ」
「あっ、ちょっと抜けた。でもこれ中身が胸に食い込んでるな。うーん……胸、ちょい触っていい?」
「いいよ」
「お前ら何かくっついて馬鹿になったよね」
Trick or Treat!
「そういや伊助、こんなエロいことしてんのに仮装はしないの?」
「やろうと思ったけど、三治郎が『仮装にそれより制服にそれの方がストイックで良くない?』って」
「三治郎に見せたの?」
「仮装して部屋を出たら出くわして……言われたから、じゃあ制服の方がいいかなって」
「うんマジいいよ、付き合う前は貞淑だったのに少し仕込んだらエロ満載とかギャップ萌えって言うんだよな萌えって」
「頭は大丈夫、虎若?」
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