「だーもー! ポケモンリーグ制覇だってさ! やっぱスゲェよなヒカリの奴!」

 我が主は、幼馴染みであるヒカリという女性を特別に気にかけているらしく、その女性の話題になると常にも増して騒がしくなる。

 ヒカリさんの事は私も良く知っている。

 私が積年のライバルと認めているゴウカザルの主だ。

 我が主も騒がしくてせっかちだが、ヒカリさんは別の意味でマイペースである。

 我が主が突進してきて衝突したらぷりぷりと怒るが、いざバトルになるともう満面の笑みになってモンスターボールを繰り出す。

 そして、彼女を信じ戦うポケモン達は、とても強い。

 私でさえも、タイプの相性では良いはずのゴウカザルに、幾度となく負けてしまった。

 ヒカリさんは強い。

 ヒカリさんのポケモン達は強い。

 しかし、必ずや私達が勝つ時が来る。

 何故なら、私やポケモン達も、我が主を信じているからだ。

「よっし! 俺達も特訓だー!」

 はい。我が主。

「……っと雪か! じゃあ今日は雪遊びするぞー!」

 は、はい。


 


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