窓


幻想だ、と誰かが言った。

過ぎ去ったものを追憶するものたちの幻想だと。

時計が刻んだ音も、あと一秒後には幻想になるのか。

私は、窓の外に広がる緑に目を奪われて、それが一瞬後に幻想になることをまだ知らないのだ。



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