おが→←ふる+カズ+梓
疑問。ふとした何気ない在り来りで何処にでもあって二人を見ていれば一回は誰でも思う。
「なんでアニキと古市さんは一緒にいるんですか?」
正反対、とまではいかないが二人に似通った点があるとも思えない。似ているかと言われれば曖昧に返事を返すしか出来ない二人。
アニキに引っ付いて回っている時、調度女に呼ばれたとかで古市さんがいなくなった瞬間に聞いてみると、アニキは目を少し見開いてこっちを見てきた。
「…急だな」
「はあ、まあ、ずっと疑問で」
素直に答えるとアニキはまるで苦しそうに顔をしかめて笑った。こんな所だけ二人はそっくりだ。たまに古市さんもアニキの喧嘩中にそんな顔をする。
「義務だよ」
古市さんは俺の問いにこう答えた。楽しそうに笑いながら、声が誇らしげで、一瞬だけ羨ましいとも思えるほど。ただ一点、一瞬だけ悩ましげに顔を歪めなければ心の底から思ったと思う。
「俺には下心があるからな」
「下心…?」
アニキの口から出てきたのは予想に反した答えだった。古市さんと同じでは無く、まるで恋した女が色んな物をダシに使って相手に近づいた本音だ。
「俺がアイツを助けるのは義務でも優しさからでも無い」
アニキがきっぱりと言い放ったのは、身も蓋も無い言葉だった。なんだかやる瀬ない気分にもなってくる。
「アイツを助ければアイツは感謝とか怒りとか、あと俺が怪我した罪悪感とか、色んな物を向けてくれる」
「罪悪感っすか」
「せめて心一つは欲しいだろ」
そう言ったアニキの顔は苦しそうでも悲しそうでも無く、何処か誇らしげに見えた。
結論として、二人とも自分の生き方とお互いが好きなのだと思う。
「梓」
「なに?」
「あの人達、すげー変だわ」
梓の前の席に座り、小さく言ってみれば梓はいつもの笑顔でにこりと笑って答えてくれた。
「意地っ張りなんだよ」
愛と優しさを穿き間違えた
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カズくんと梓ちゃんのコンビ可愛い
てか梓カズ良いと思う
反対じゃなくて、表記通りに