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ルネは漸く魔族達の好奇な目の原因を理解したとともに、その話を隠していたフォレンをほんの少し憎んだ。不貞腐れるルネの顔を面白そうに眺めつつ、フォレンは眉を下げて申し訳なさそうに言う。
「ごめんってルネ。今日はどうしても来てもらわないと困るからってイラテールが」
「あれ、そういえばイラテールは?」
シャルロッタがきょろきょろと首を動かす。すると特定の人物を見付けたようで、勢い良く椅子から立ち上がるとすさまじい勢いで走り出した。
「シャルロッタって、ちょっと落ち着きないね……」
「うん、あれ何時もだから。あと君も人のことあまりいたたたた」
ルネがフォレンの腹をつねった為、台詞は最後まで言うことはできなかった。
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