エレベーターが開いて


泣いている君がいた。




顔を真っ赤にして、俯いて、
必死に涙を拭っているけど、どうしても留まることのない涙。



「大丈夫…っすか?」




「っ…う、ごめ…」




短い髪で、一見サバサバした彼女は、近所の子。

年が離れてるのもあって、ただの近所の生意気な高校生って感じだった。




男の子っぽい空は、いつも元気に遊んでて、部活でカラッカラに疲れてるような子。



その空が……



「ちょ…っ」



こんなに女らしく涙を流してる。




いつの間にか俺はエレベーターから出る空の腕をつかんでいた。



「…っ、扉閉まるって」




涙をかくす、精一杯の笑顔でそう言った空に、俺は急いでエレベーターから出た。




「あ…すいません…って何で俺あやまってんだ」



「ぶっはは…バカじゃん」




強がりだとまるわかりの笑顔。




「相変わらず生意気だねー」



それでも、


強がりとわかってるけど

そんなんでも笑顔に安心した。



「…どしたの?」



聞いた途端に、ぼろぼろ涙を溢した空。




―…俺はただ、
  側で話を聞いた。






いつも生意気に、から元気で、
さばさばしてて男気があって
男らしくて
部活で邪魔だと言って短くした髪、
スカートの下はいつも短パン、
近道と言って高い石垣から飛び降りたり、


まったく、男の子みたいな空。



泣き顔は、酷く女々しくて

美しかった。





泣き顔に惚れた俺だけれど


君には笑って居て欲しくて。




泣き顔に惚れて







エンド





うわあいぐだぐだすいません(^O^)←