アンケートでの人気投票第一位に選ばれた越川優選手夢。まずは短編にてお楽しみください。
byまな





ストレートくん




優が北京に行ってた間は勿論私とは離ればなれだった。
せめて、優の姿がテレビに出てくれてたら私も少しは癒されてたけど、優が見れない日々はとてつもなく辛かった。


これくらいの日にちやってられると思ってたけど、外国になるといくら近くてもまた話は別だった。



こんなにも依存してる私は相当重症だって自覚したけど、優には言わないでいる方が身のためだろう。



帰ってきた優は眼鏡をかけたままソファーに座ってテレビを見ていたものの、いつやらうつ向いて居眠りをしていた。



いつも当たり前のように「ただいま」って帰ってくることの必要性を実感した。
最初の頃はたったそれだけが妙に嬉しかったんだけど…


鬱陶しくなりつつあった。


てのは嘘だけど。「うっとーしー」って言ってた。
え…?誰今もっと酷いじゃんとかゆったの。←



そんな事をぐるぐる考えながら優の子供のような


寝顔を見る。




するとビクッとして起きた。



「あ、ごめん寝てた?」



「いいよ、疲れてるみたいだし。」



「襲ってくれてもよかったのに★」



「誰がそんなことしますか。」



「たまにはいいじゃん」



「ばぁか、寝違えてしまえ。」



「あ、ひっどーい」



さっきまで眠そうな目してたくせに、今やもう「ひどい」って言う立場かって殴ってやりたい程嬉しそうな顔をしてる。



「寝るのは構わないけど眼鏡とったらあ?」


「すぐ起きるよ。」



ふーん、と言ってやった時にはもう目を閉じてた優。






………か


かわいい…///


優は子供みたいになったり男らしくなったり雄になったり色んな表情を見せる。


今は…子供みたいな顔。
寝てて黙ってるから生意気じゃないし、ほんと可愛い。




「ー…、ー…」



寝息をたて始めた優はもう2時間は起きそうもない。

このガキは爆睡だ。←



「(眼鏡外してあげよっ)」



優の眼鏡に手を伸ばした。
外して少しの間優を見ていた。



すると、



「うわぅあ!」



優が抱き着いてきた。



「そんな愛しそうな顔でみないでよ、」



「はははいィ!?今寝てませんでした!?てゆうか愛しそうな顔…」



「しょうがないじゃん、目ぇ瞑ってたって解っちゃうんだもん。」



きゅん…っ///


じゃなくて!
超能力者ですかアンタぁぁあ!!



「ととととりあえず離れて!!」



「そーだね、可愛い可愛い空の顔見ようか。」



いつもストレートな優だけど、今日はいつもにましてストレートだから
不覚にも照れて体温が上がっていく自分が分かった。




離れた優はにっこりと笑う。



「またキスして欲しそうな顔しちゃてー♪」



「しっしてな……んっ」



リップ音を立てて離された唇。




「襲うのはいつも俺からだけど、誘うのはいっつも空のほうだよね。」



「さそってないわ!!」




ニコニコとイタズラっぽい笑顔の優は追い討ちに「顔まっかー!」といった。




鬱陶しいって思うのはきっと、
鬱陶しいくらいにかっこよくて
鬱陶しいくらいに幸せだから。



そう思った事も、優には言わなくていいや。
またいつかでいいや。




ウザくても愛してます。



「空、幸せだね★」



このばかを。








私が小さく頷いたら、また君は私を強く抱き寄せた。










エンド




次は感謝夢ー♪