なぁ、空。

馴れるって怖いけど、空にはもう少しだけ馴れて欲しい。


だから俺は、
だからこそ俺は…



いざというときにしか言わない言葉もあるし、
いざというときにしかしない事もある。


こんな俺が
軽々しくしないんやから、それ程アンタが大切。





キスしよう






今、たった只今抱き締めてるんは俺の彼女の空。



空は阿呆だからちょっと勘違いしてしまって、喧嘩した。



俺はというと、空に怒鳴り散らかせられて、ボーっとしてて…



ほんまに些細なアホらしい事いいよんやもん。
びっくりしたわ。










「アノ子が好きならアノ子の所行けばいいじゃん!!」



完璧に感情的になりすぎてる空は、真っ赤な顔で俺にそう言いつけて、早足で帰ろうとする。





そんな空を捕まえて、俺の方を向かせて無理矢理抱き締めた。





ほんで今に至る。




俺は、越川さんみたいに、私生活上で抱き締めてみたりたりする事は多くないから、空もびっくりしてる。



抱き締めたままだけど取り敢えず誤解を解かなね。





「ちゃうやん、空。あれ友達。空が思っとるような関係じゃないし、」



「本当?」



「当たり前やんか。俺って空的にそんな軽い男なん?」



「違うケド…、でも、だって達哉、あんまりこうゆーことしてくれないから…。」




「だから!!」



俺はちょっと声を張って空を離して彼女の顔を見る。

逃げないように空の肩を持ったまま。




「だから、俺が重いの知っとるやろ?簡単にしたくないだけ。」





そう言えば、今度は空から俺に寄っ掛かってきたから、また抱き締めた。





そっと空を離してやれば、俺の目をじっと見る空。

もちろん、俺も、空を見つめた。


空がめちゃくちゃチビやから(俺にとって)、空は顔を上に向けてる。



俺が薄く目を閉じて空に口付けようと、ゆっくり近づいたら、ちょっとしてから



「え、なに…」



空がそう言ったから、ガクッとなった。





「何って…キスしよ?」



失笑気味に言えば「あっ、あぁそうよね」なんて照れながら空は頷いた。



だからまた薄く目を閉じながらゆっくり口付け






ようとした









「ふっ…、あはは!」




俺は終に頭を抱えてしまった。



「笑んなや…も〜///」



恥ずかしくなって顔の半面を手で覆った。

でも空は笑ってる。


「いい加減…」


「ごめん、達哉!…んッ」





そう言って空が俺を見上げた瞬間、


やっと空とキス出来た。




若干無理矢理してしまったけど、
突然我慢しきれんくなってきたから、息が続く限り口付け合った。










よう考えてみたら…、
俺があんまキスとかせんから馴れて無いんかな?


でも、「何するの?」だとか、笑ったりだとかは、空気読んで頂きたい。






好きになればなる程

大切になっちゃって

伝わり辛くなって
すれ違いそうになるかもしれん


だけど、

その為に
キス出来たりするんだ。

その為の
「愛してる」。

その度に
抱く事が出来るんだ。




だから、また何かあったら




キスしよう。











エンド




いろいろ間違えた。← ここまで読んで下さりありがとうございました。