君のため、?
そりゃたちの悪い嘘だね。







(/a black lies)







朝、当たり前みたいに目が覚める。
そんでその度「眠い」と心で呟く。




あぁそうか、今日オフなんやった。なんてぼんやり考えながらも、眩しい日差しに苦しめられながらまだ重い瞼をこじ開ける。


頭は起き始めたものの、体は動かさずにいた。


ベッドのシーツに身をくるませる彼女の空が俺の胸辺りにぴったりくっついてるもんだから、起こしちゃ悪いと思って、悪く言やあ、体を動かせない。





それでも30秒もしないうちにオレは、規則的に寝息をたてる空の前髪を撫でてみる。





「黙っとりゃかわええのに。」




こんな冗談を言えば、言い返してきそうだから、わざと言ってみるオレは、何気に甘えん坊なんやろな。

まあ、みんななるよな。






「うっさい達哉」



「あ、ほんまに起きよったわ」




「悪口言われて起きるとか、」




「悪口ちゃうやんけ」




じゃあ、なんやったらええの?





そんな事を喋りながらも、空も起きた事だしオレは起き上がって座った。






「じゃ、あれ?キスのお目覚めのが良かったですか?」





ふざけて言えば、顔を少し赤らめて、オレの足を殴ってきた。


だからオレは空の頭を優しく二度程叩いて、水を取りに部屋を出た。






コップに水を入れて部屋に戻り、空にそれを渡した。





「達哉って何気に優しいよね、」



「何気にってなんやねん、普通に優しいわ」



「自分で言っちゃうんですか」



「言いますよオレは」



「なんで優しいの?」



「優しくしたら空が笑うから」





くっさ、さっぶ

自分で言っときながら、オレってキザな奴やなーとか思う。



なら言うなやって思うかもしれんけど、そんな恥ずい事でも言いたくなってしまうんだからしゃあない。





しかも、そんな言葉でも空はしっかり照れてるから可愛い。






「私にだけ優しいの?」



「当たり前やん、空のためだけやで」







笑って言うけど、ほんまは心無い言葉。



許してな空。






お前のためお前のためって繰り返すけど、ほんまは全部、オレのため。



笑う空が見たいから。

空の幸せがオレの幸せやから。





「まぁ、結局はオレのためなんやけどな?」



「?意味分かんなーい」



「まだ分からんでええよ、」



「知りたいし」



「めんどーやからまたいつかな」








もしも二人出会わなかったら

こんな気持ち知らなかったかな。






たちの悪い嘘ついて

でも、この嘘は優しいから

余計にたちが悪い。










エンド











アトガキ

書き直し予定ありながら公開してすいません。自分の文才の無さにがっかりですなあ。毎度の事ながら。伝わるかなあとか淡い気持ちで書いたんで曖昧になっちゃったみたいなかんじです。ここまで読んでくださりありがとうございます。