困った彼女です。

愛に恋して



練習から帰ってつかれた僕を待っていた空。


今日はなかなかキツかった。

そう思っいながらも笑顔で「ただいま」と言った直後だった。



「一緒にお風呂はいろっかあ☆」


ぇぇえええッ!!??



空は昔ッから知ってるけど、凄く凄くモテる。

その分付き合いも凄く凄く多い。
僕もその一連だと思うとちょっと切ないけど、
空が軽い気持ちで付き合った事なんて一度も無い。

その事は僕が一番知っている。



付き合いが多い空はやっぱり男相手の経験や知識は豊富だ。




「…空?」



「んっ?」



「ごめんね、明日早いし、今日は疲れてて、だから今日はやめとこ?」



「お風呂入るだけ!!」



「そんなの無理だよ、」



「我慢すればいいじゃないっ」



「え……」



ほんとに困った彼女だ。




「いーもんっ1人で入るし。」



頬を膨らませて拗ねた空はドタバタと派手に足音を立てて風呂に入っていってしまった。







告られる割りにフラれる事もある空。
原因は性格らしい。

分からなくもないけど、告白するくらいなら、そうゆうとこまで愛せよ、なんてよく思ってた。



因みに僕は空のこうゆうトコも好きです。




なんて読者さんに変な告白したって意味無いけども……(苦笑)


さて、そろそろ空姫のとこに行きます。




静かな浴室。

扉越しの空に問いかける。



「入るよー?」



服は着たままだ。

じゃなきゃ、我に帰る自信がない。



「…うん、」



空の拗ねた声と共に浴室に入る。



「髪の毛洗ったげる。」



そう言ってあげると空はまだムスッとした顔で
お湯に入ったまま頭を出して上を向いた。



シャワーでお湯をかけて泡をたてて空の茶色い髪を洗う。



「また今度ゆっくり入ろうね、」



「うん。絶対よ?」



「分かった分かった!」



わしゃわしゃと洗ってあげてるうちに空の機嫌も良くなった。




「かゆくないー?」



「はぁーい!」



「ゆすぎまぁす。」



「はぁーい!」



機嫌が良くなってよかったです。



最後に仕上げをしようかなぁと思ってるよ。



ちょっと身を乗り出して
空の唇に口づけた。

なるべく深く口づけた。




「んっ…」



「明日は早いから、」


「うん」


「明日から合宿だから」


「…うん……」


「北京から帰ったらね」



「うん!!」



そう言いながら頭を優しく拭いてあげた。






わがままなトコも
理解できない所も
君の全てを愛しているよ。



いつも僕を困らせる君だけど
いつも君に元気も勇気も愛も
僕の全てを貰ってる

君がいるから

どんなに辛くてもやってけるよ。


誰が何を言ったって君が好きだよ。





僕はいつまでも



愛のまま君に恋してる。







エンド