こんな雨の日に君が泣くなんて、どうにかなりそう。

「…あー、ホント、うざい。私もう恋なんてしない。」

意外にはきはきと喋るくせに、顔は涙でぐちゃぐちゃだし、言葉はやけに、切ない。

「んなこと言うなよ、目一杯幸せになって、見返してやればいーじゃん。ね?」

強いんだから、大丈夫だよ。なんて言えなかったけど。
オレが幸せにしてやるから、なんてもっと言えないけど。

「…〜っ、つらいぃー」

「はいはい、オレの胸で気が済むまで泣きなさい。」

ぎゅっと抱き寄せたら、うわーんなんて子供みたいな声だしてオレのシャツを沢山濡らしてきた。回された細い腕。
親友の、特権。

「オレならそもそも泣かさない。」

「うえー、…ひっく、…ん?」

「何でもないよ。それで、何で別れたの?」

「あ、あのねっ、それがぁぁ…」

またぎゅっと抱きながらしゃくりあげながら泣き出す彼女の頭をゆっくり撫でながら、気が済むまで全部聞いてやった。

たぶん、彼氏にはなれない。
いつかはなりたいけど。
そもそも泣かさないなんて大口叩いといてなんだけど、オレの場合は彼氏って立場になったところで、彼女に寂しい思いをさせてしまうだろう?

だから、彼氏には出来ないことをしてやりたい。彼氏には出来なくて、オレだけが出来ること。

「落ち着いた?」

「うん…いつもすびばせん。」

「かまわんかまわん。いつでも来なされ。」

「ありがとう。」

「はいはい。」


好きだよ。君のこと。






〜本音〜
(君だけの特別)








エンド


過去拍手でした。
いつも通り2Pが福澤さんで3Pが清水さんと福澤さんのグダグダトークとあったのですが、upは1P目の清水さんのみにさせて頂きました!
実のことをいいますと、2、3Pをコピーする前に消してしまいこちらにてup出来なかったのです。すいませんでした!