18:54 Hogwarts/Christmas
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「え?来いひんの?」
てっきり日本に一緒に行くと思っていたハリーはロンとホグワーツに留まるらしい。
「おばさんにも手紙を書いて、昨日わかったって返事が来たんだけど…」
「えぇ?!僕は知らんよそんなこと!!すっかり君と帰る気でいたわ…」
ここはホグワーツ大広間、グリフィンドールの席である。僕は帰国のことを話そうとハリーのところまで来たは良いものの、大きなショックを受けていた。なんでも、ロンや他のウィーズリーの兄弟達も両親が不在にするとかで、ホグワーツに滞在するらしい。
「おかん楽しみにしてるって言うてて、ハリーの分の布団ももう僕の部屋に運んだ言うてたし、、、」
「ごめんよ、レン。僕はてっきりプリベット通りに帰らなきゃいけないものと思っていたから、さっさと滞在届を出したんだ」
 ハリーは眉を八の字にする。
確かにあの神経質な伯父と横暴な従兄弟がいる家には帰りたくない気持ちはよくわかる。しかし、なんていうことだ。母は久しぶりの甥との対面を心待ちにしていたというのに。クリスマスに大晦日、それからお正月とイベントづくしの日本の冬を初めて過ごすハリーの為に色々画策していたことだろう。
「あら、フクロウよ」
「“貴方の分の飛行機もキャンセルしたから、クリスマスはハリーと過ごしなさい”」
「はぁ!?」
「あら大変、滞在届の提出期限は昨日までよ?」
「はぁ!?」
「そこをなんとかお願いできませんかねぇ、フィリットウィック先生…僕の実家は海を越えた遠い向こうの国ですし、飛行機はもうキャンセルされてしまいました…」
「仕方ありませんねぇ、」
「あれ、アイクやないか」
「…エヴァンズか、君帰国するんじゃなかったのか」
「いやぁ、それがおかんに飛行機キャンセルされてもうて」
「なんだ君、寂しいやつだな」
「いやちゃうねん、」

「クリスマスは家族で過ごすべき、か」


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