弐の太刀に続いて参の太刀を受け、デジクロスが解けてしまった。まるで上から押さえ付けられているようなその力に、全員が倒れ、その拍子にXローダーを落としてしまった。 「たわいもないとは敢えて言わん。私に剣の封印を解かせただけでも見事」 タクティモンは三色のXローダーからコードクラウンを全て取り出し、宙に浮かべる。 「ご覧になっていますか、バグラモン様。これとリリスモンの24個を合わせれば総計108、全てのコードクラウンは貴方様の物です……!」 「――…流石だよ、タクティモン」 「……この声が…バグラモンっ……!」 「…いつ聞いても癇(かん)に障る声だぜッ……!」 このままではコードクラウンを奪われてしまうが、参の太刀を食らった所為で動けずにいる。しかし、タクティモンの言葉に怒りを覚えたクロスハートが参の太刀を跳ね返した。 「ッ……コユリ、大丈夫か?」 「う、うん…大丈夫……」 大丈夫だと言うものの、参の太刀を受けた時に左足を思い切りぶつけてしまい、蹌踉(よろ)けてしまっている。それでも何とか己の足で立ち上がり、突如現れタイキを助けたグレイドモンの勇姿見届けた。 クロスハートはグレイドモンの仇を打つ為、シャウトモンX5Bへとデジクロスした。クロスハートの戦闘中、コユリの左足に激痛が走った。 「ッ……!」 「コユリ……!」 「だ、大丈夫だから…」 「大丈夫な訳ないだろ!」 コユリの左足に気が付いたキリハは、ラティスモンに言って彼女の足を治療してもらう。 「何故さっき言わなかったんだ」 「だって…タイキくん達が頑張って戦ってるから、私もこれくらいって……」 「ハァ……変わらないな、お前は」 「――…これで治りました」 「ありがとう、ラティスモン」 コユリの足が治った頃、クロスハートがタクティモンに勝利した。しかし、アカリがこちらに近付いて来る竜巻のような物に気が付いた。 「――…超次元ストーム……!」 バグラモンの声と共に竜巻の中から巨大な手が伸び、コードクラウンを全て奪い取られてしまった。だが、コードクラウンよりも目の前にまで迫ってきた竜巻に飲み込まれない様にするのが先決だ。 「くっ……コユリッ!」 「キリハくっ……きゃあッ!!」 キリハはコユリへと手を伸ばし、コユリもまたその手を取ろうとしたが、後数センチの所で届かず、コユリは竜巻に飲み込まれてしまった。 「ッ!コユリー!」 何とか竜巻から逃げ延びたキリハだったが、またしてもコユリの手を掴む事が出来ず、その場に膝から崩れ落ちた。 運命に引き裂かれた ------(11/08/29)------ 予想以上に短くなってしまった……orz 最後のシーンはオルドゾーンの時と被る様に書きました(´`) 次回はタイキ達とは別行動の東京編?になります。後少しで第一期終了……! |