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「また来た…暇だね君も。友達居ないの?」 「いいえ、そんな事は!」 「じゃあお友達と仲良く遊んで来なよ」 「おんやあ嫉妬ですかな?」 「死んでくれば」 あれ以来、私は足立さんと会う機会が増えた。完二や尚紀の方が辛辣じゃないし、押し掛ける事も有るけど何だか足立さんと過ごすのは酷く心地が良くて。気付けばジュネスで休んで居る足立さんの元へ駆けている。エアコンも直っているし、別に外に出る理由なんて無いのに。足立さんも口では帰れとか執拗に言ってくる癖に表情は穏やかなままで、どうしたんだろう本当に。あんなに嫌そうな顔をしていた足立さんが急に優しくなった、と言うか。この間の七夕の時のお願いが叶ったんだろうか。相変わらず辛辣な言葉ばかりで、傷付く事が無きにしもあらずって感じだけど。本音でぶつかって来て、尚且つ一緒に居てくれる。これ以上の事は無いと思う。あぁ、もしかしなくても足立さんって本質は凄く残酷で優しい人なのかも知れない。妄想上等、でもきっとそうだ。何分、思い込むのは得意な方だ。 「って言うか足立さんもサボってばっかりで暇ですねえ」 「休憩してるんですー」 「いつまで休憩なんですか?堂島さんに報告しても大丈夫な休憩ですか?」 「……君性格悪いよね」 「今更ですか」 「今更だね」 ぼんやりとジュネスと外を隔てる窓から外を眺める足立さん。何と無く寂しそうで詰まらなそうで、憎たらしい物を見るような、そんな瞳。この人でも悩む事が有るのか。元、エリート。私はエリートしてる足立さんより今のへっぽこ刑事な足立さんの方が好きだけど、彼にとっては真逆なんだろう。こんな脳天気な顔の裏に一体どんな物を抱え込んでるのかは、分からない。きっと計り知れない様なものなんだろうなあ。表明るい人って言うのは大抵は素か、覆い隠す殻か、どちらかだ。足立さんは、後者。……そんな風に思うのは、勘でしか無いけど。つまり前述した、思い込みだ。 「足立さん」 「なに」 「私で良ければ話、聞きますよ」 「…きみ、」 「何か、力になれれば。…私じゃ力不足ですかね」 「…マセガキ」 「何ですとう!?」 「知ったような口利くなよ」 「は」 「あはは……駄目だね、君じゃ」 「ちぇ、まあそうですよねー」 「だって、君は…」 「……はい、」 「……じゃ、僕仕事に戻るから」 「はあ!?ちょちょちょ待って下さいよ、続きは!?webですか!」 「調べれば、出て来るかもよ」 「そんな訳無いって!」 「ははは。有る、有る…またね」 「え!……あ、はい…?」 ひらり。揺れた掌にデジャヴ。足立さんは、何かを隠してる?ひとつじゃなくて、沢山を。 馬鹿にも分かるように (教えて、あなたは一体何を。) ちょっぴりシリアスにしてみたぜーい← 折角クラスが違うんだし演劇とか入れたいなあ、文化祭。 2011/09/23:加筆修正 |