「キリハ君って、意外と奥手よね」 「な、何を言い出すんだ!」 ネネの一言に、キリハは若干取り乱した。 とあるゾーンでバグラ軍に勝利し、コードクラウンを手に入れたブルーフレアとピュアグロウ。新たなゾーンへ移動しようかと言う話になった時、見計らったかの様にネネが現れた。 神出鬼没な彼女の出現に、キリハは明白(あからさま)に嫌がり、***は嬉しそうに喜んだ。 「***、コレで良いの?」 「うん、そうだよ。スパロウモンは器用なんだね」 ***とスパロウモンは花の冠を作りながら仲睦まじくしているのに対し、それを見ているキリハとネネの間には何処と無く殺伐とした空気が漂っている。 「あら、私は本当の事を言ったまでよ?」 「どこが……」 「自覚が無いのも困ったものね。まあ、私の***に手を出したら只じゃ済まないから」 「っ…いつ***が君の物になったんだ」 「それは言えないわ」 落ち着いた声色で話すネネとは対照的に、キリハは苛立ちを必死に抑えようとしているのが聞いてとれる。 「……でも、貴方を見ていると息が詰まるわね」 「は?」 「私は嫌だけど、男ならハッキリ好きって言いなさいよ」 「ッ俺は……!」 ネネの言葉に言い返そうとしたキリハだったが、スパロウモンが飛んで来た為、その言葉を飲み込んだ。 「ネネっ、見て見て!***に教えてもらったんだ!」 「あら、綺麗に出来たわね」 「だから、ネネにあげる!」 「ありがとう、スパロウモン」 微笑ましい会話を真横でされ、キリハの眉間の皴は増えるばかり。 そんな中***に視線を移せば、彼女は笑顔で手を振ってきた為、キリハは対応に困ってしまった。 「……振り返してあげればいいのに」 「う、煩いっ……!」 もう我慢ならないと、他のゾーンに移動する為に***の元へ歩み寄る。 「***、そろそろ行くぞ」 「うん、分かった」 ***は作っていた花の冠をその場に置いて立ち上がろうとした時、キリハは外方を向きながら何も言わずに手を差し延べた。 それに一瞬キョトンとした表情を見せた***だったが、すぐに彼の手を取って微笑んだ。 「ありがとう、キリハ君」 「ッ……フン」 彼女の何げ無い笑顔に、動揺し鼓動が速まるキリハは平然を装った。それにより***には気付かれなかったものの、後ろで見ていたネネにはバレバレであった。 「……あの調子じゃ発展は無いかしら」 「?」 僕の心臓が盗まれた日 title:postman ------(11/08/14)------ キリハの片想い自覚後のとある一コマです(´ω`) 落ちが無くて申し訳ありません……(汗) こんな幼稚な話で良ければ貰ってやって下さい(´`) ともな様!企画参加有難うございました! →res ご感想有難うございます!この企画を締め切った後に突然連載を書き直してしまったので、今でも申し訳ない気持ちで一杯です……。連載の番外編、と言う事でしたが、現連載の番外編で宜しかったでしょうか?(・ω・`) ベルゼブモンも捨て難いですが、やっぱりバアルモン良いですよね!(●´ω`●) これからもFoolを是非ご贔屓に(笑) この度は本当に有難うございました! |