本性



シスイと雷は、二人でミナモデパートへ買い物に来ていた。


普通は珀と奏が行くところなのだが、二人ともやけに忙しそうだったのでシスイと雷で行ってこようということになったらしい。



相も変わらず、デパートは賑やかで、肩や頭にポケモンを乗せて買い物を楽しんでいる人が多かった。



「凄い人ね」
「うん!ねぇねぇシスイ!今日は何を買うの?」



雷は至極楽しそうに目を輝かせ、そして隣にいるシスイに尋ねた。
シスイはポケットからメモを取り出すと、それを読む。


「えー・・っと・・ベッドのシーツと・・トイレットペーパーと・・シャンプー・・それから食料品・・かな」
「何か、普通な買い物だね。食料品は市場に行った方が安く手に入りそうだよ?」


雷は彼女の手元のメモを覗き込みながら、首を傾げた。
いつもだったら、食料品は市場で買うことが多い。

顔なじみの店が多いし、何より安くなる。
市場の人達と話をしながら、買い物をするのがシスイの楽しみの一つだったりするのだが。



「残念なことに、今日市場は臨時休業よ」
「あ、そっか」


今朝の新聞の折り込みチラシに市場の臨時休業のお知らせが入っていた。
理由は不明であるが。



さて、行こっか。

とシスイは手を差し出す。
雷は笑い、彼女の手をぎゅっと握った。










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