可愛い女性ひと



その日は皆出払っていて、リビングには俺しかいなかった。

シャワーを浴びたばかりで、暑かったのでスキニーパンツだけ履いて上は裸だ。
どうせ誰もいないのだから、いいだろう。


ガシガシとバスタオルで頭を拭きながら、冷蔵庫を開けてミネラルウォーターを出し一気に飲む。
冷たい感触が火照った身体に染み渡って余計おいしく感じた。


バスタオルを首に掛け、ソファに腰を下ろす。
テラスに続く大きな窓から見える空は快晴。
見ていて、とても気持ちがいい。


それよりもいつも賑やかなリビングが静寂に包まれていると、何とも不思議な気分になった。
俺はふーっと息を深く吐き、ソファの背もたれに体をうずめた。


最近、近所の子ども達に捕まったり、花の手入れをしたり、何かと忙しかった俺は久しぶりに心を休められている。
だが、隣にあの人がいればもっと休まるのに。
そんなことを考えながら、俺はゆっくりと瞳を閉じた。









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