「!青炎、どこに…」
「こっち」



連れてきたのは隣のシスイの部屋。
同じようにノックを3回。


“はーい!”



という声を同時にドアが開いた。



「あら、青炎?と、珀も」


珀はその言葉に少しだけ頭を下げた。
彼女の前ではやっぱり丁寧だ。



どうしたの?と聞いたシスイの手を取ってアチャモマスコットをぽんと置く。
シスイはそれと俺を交互に見て、首を傾げた。



「シスイ、にプレゼント。見て、珀と、おそろい」
「青炎、貴方は…」
「可愛い…」



手のひらの上のマスコットを見て、それは綺麗に笑うシスイ。
本にドッグイヤーがしてあったから作ろうと思った、なんて言わないことにした。
だって、シスイも嬉しそうだし、何より珀もとっても幸せそうだ。



「青炎、ありがとう。カバンにつけるわね」
「うん。もらってくれて、ありがとう、珀も、ありがとう」
「いいえ、こちらこそありがとうございます」



2人の幸せそうな顔を見て、俺もまた幸せになったから、全員分のマスコットを作ることに決めた。




* * *





数日後。
珀と似たようなデザインのソーイングセットをシスイからプレゼントされて、俺はあまりの嬉しさにリビングで盛大に転んでしまった。
思い出すだけでもとっても恥ずかしいので、このことはここだけの話にしてほしい。





<終>


どうも、べにです。
青炎くんを皆様に少しでも知ってもらいたくて、ばばばーっと書いた短編でした。
おそらく続編では彼も結構な頻度で出てくるのでは…ないだろうか…
まだ続編は構想中ですので、今しばらくお待ちくださいませ。

よろしければ、アンケートもよろしくお願いします。笑
今後の参考のために実施中です。





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