それからダイゴとは別れて、一旦リーグのポケモンセンターで、海輝と奏を預けた。
弱いだなんて言わせない。
そんな言葉がさっき聞こえたような気がして、シスイはイスに座って考える。
もしあれが本当に奏の言葉だったとしたら。
『俺はシスイを守る。絶対守る。だから、ずっと俺を信じてて?』
昔、奏がフライゴンになったばかりの時に、今まで見たことないような真剣な顔でそう言ったのを思い出した。
きっとエアームドに何か言われたのだろう。
それなら“りゅうせいぐん”を躊躇いなく落としたのも頷ける。
全く。
「いつもはヘラヘラしてるくせして、いざという時はカッコいいんだから」
ふっと笑みを零して、瞳を閉じた。
すると回復終了を告げる合図が鳴る。
シスイはゆっくりと目を開け立ち上がり、彼等を迎えに行くため歩き出した。
(終)
こちらも書き置きしていたものに加筆修正したものです。
奏の「弱い」は禁句ワードの意味を理解していただけましたでしょうか?
ちょっとした昔話でした。
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