「もしもし、ウツギ博士の研究所ですか?」
彼女の部屋にノックの音が3回響いた。
「はい・・ええ・・・来週中に・・・」
“シスイ様?”
珀の呼ぶ声。
「はい・・よろしくお願いします」
ドアの開く音。
シスイは電話を切り、ドアのところに立っていた珀に顔を向けた。
「ごめん、珀」
「失礼します、シスイ様。夕飯の準備が整いましたのでお呼びしたのですが・・
電話中でしたね・・申し訳御座いません」
「いいの。もう終わったから。そっか・・じゃあ行きましょうか」
「はい」
ドアの閉まる音がやけに大きく聞こえた――――・・・
〜続く〜
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