3匹の伝説
風の噂で聞いた。
ホウエンにポケモンと話せる女がいると。
そして聞くに、数年閉じこもったタマゴを孵さなければならないという。
タマゴに詳しい奴なら知っていた。
そう。ただ単に。
我等はそれに興味を持った。
我等は人に見つからないように颯爽と駆け抜けていくのだった。
* * *
「え・・・?」
「遅いぞ人の子よ」
綺麗な水色。
「俺等を待たせるとは随分肝が据わってんだなお前」
鮮やかな茶。
「過ぎたことは仕方ない。やっと来たのだから話を始めよう」
煌く黄。
「あ・・?え?」
「よもや忘れたとは言わせまい。我等が来ることは知っていたであろう?」
シスイは目の前の3人を見つめ、そして傍にいる珀に視線をやる。
珀は返事の代わりに苦笑して見せた。
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