「珀、シスイ。いるか?」
「!獅闇?」
「悪いんだが、両手塞がっててな。ドアを開けてくれるとありがたい」




そういう獅闇の声にシスイは立ち上がり、ドアを開ける。



「どうしたの?」
「ん?まぁ、ちょっとな。入るぞ」




獅闇はゆっくり部屋に入ると、珀を見つめた。




「大丈夫か、珀」
「獅闇・・・すみません、驚いたでしょう」
「いんや。ああいう雰囲気には慣れてるしな。あんまり気に病むなよ」




そう言うと、獅闇は先ほど作ったカプチーノを珀の目の前のテーブルにそっと置いた。


アブソルが描かれたカップと可愛いピチューが描かれたカップ。
それを見た二人も下のメンバーと同様の反応を見せる。




「わあ・・・獅闇が作ったの?」
「おう。下の奴らがいつまで経ってもしけた面してるから作ってみたら案外好評でな。
お前らの方がもっと辛気臭い顔してんじゃないかと思って」




うまいもんだろ?

と得意そうに言う獅闇を見て、珀はクスリと笑った。




「ありがとうございます・・・獅闇・・」
「おいしい!!それにピチューも可愛い」



シスイは描かれたピチューを見て微笑んだ。


獅闇はふと窓の外を見た。
外はもう日が落ちて、夜空に星が煌く時刻となっていた。




「珀。早く晩飯作ってくれよ。
皆きっと腹空かしてるぜ」
「・・そうですね。今日はハンバーグに致しましょうか」
「ふふ、珀のハンバーグはおいしいもんね」
「そりゃあ楽しみだな」




そう言って笑う3人はいつものように戻っていて。
それを見た他のメンバーも安心した表情を見せたのだった。








〜続く〜



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