「―――ぃ・・・――だ・・・」
すると向こうから何やら男の声がした。
俺の勘が何かまずいことを予期した。
「シスイ、隠れろ」
「え・・?」
「早く」
俺はシスイの腕を掴み、ポストの影に隠れた。
そして耳を傾ける。
「ない、だと・・・?そんなはずはない。探せ。徹底的に。」
男の声だ。
どうやら電話をしているらしい。
相手を咎めるような声音だ。
「このミナモにあることは間違いないんだ――」
「いいか・・・特徴は―――――…」
次の瞬間、俺達の耳にとんでもない言葉が入ってきた。
「“真っ赤なタマゴ”だ」
〜続く〜
prev*next
back