がらくた | ナノ

「プールに行こう、雪男!」
「…なまえさん一人で行けばいいじゃないですか」
「一人は寂しい」
「他の人を誘えばいいじゃないですか」
「雪男と行きたい」
「どうして」
「雪男と泳ぎたい」
「僕を溺れさせたいだけでしょう?」
「雪男とビーチバレーしたい」
「二人でバレーって…あなたは何を考えて、」
「雪男といっしょに居たい」
「どうして僕と一緒にいる必要があるん……、は?」
「?」
「な、んですか、その、いっしょに居たい、って」
「そのままの意味だよ?」
「……そういう言葉は勘違いされやすいものなので使用を控えてください」
「勘違いって、どういう…?」
「そ、それは、その、違う意味で、いっしょに居たいんだと捉えたり…」
「雪男はどういう風に受け取ったの?」
「え?」
「だから、雪男はわたしの一緒にいたいを…どういう意味で言ってるもんだと思ったの?」
「ッそ、それは…」
「それは?」
「別になまえさんが僕に好意を持ってそういうことを言ったとかなんて…」
「……」
「捉えて、ません、から……」
「…顔真っ赤だねえ」
「うるさいです!」
「どちらかといえば雪男がうるさいような、」
「気のせいです!…なまえさんは僕をからかうのをやめてください」
「えー?やだ」
「……僕はあなたが苦手です」
「わたしは好きだよ?」
「そういう所が苦手です」
「わたしはそうやってすぐ赤くなるとこが好きだよ」
「!」



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