廉造のつまさき | ナノ

「なあ、サプライズライブなんてどうやと思う?」
「いいと思いますよ」
「お嬢、ちょっと俺に付き合わへん?」
「いいですけど」
「え!柔兄ずるい!」
「何がや」
「俺もお嬢に手伝って欲しいこと、たっくさんあるんやで!?」
「金造は歌きいて欲しいとか…そんなんやろ?」
「ま、まあそうなんやけど…」
「俺は買い物や、買い物」
「うー」
「何買うか選ぶんは、やっぱり女の子が居った方がええしな」
「柔兄ほんま…ずるい…」
「あのー柔造さん、金造さん」
「ん?」
「…何かあるんですか?」
「「は?」」
「…大きな、イベント?…とか…」
「ぶっ」
「…ッ、くくっ」
「え」
「だーっ!はっはっは!廉造ドンマイ!ドンマイ廉造!」
「な、何笑ってるんですか。わたし、何かおかしなこと…」
「もうすぐな、廉造の、」
「柔兄ストップ!俺、イイこと思い付いた!」
「あ?」
「お嬢はこのまま。知らんままでもええんちゃうかな?」
「悪い顔すな、金造」
「えー。けど、その方がおもしろくなりそうやん?」
「…まあ、そうやなあ…」
「……もうすぐ廉造の…、何かあるんですか?」
「いや、なーんもないで!」
「さっきのはナシ、な?」
「金造さんも柔造さんもすごく悪い顔して…」
「「気のせいや」」
「そ、ですかね」



:もしもバースデーサプライズとしてお嬢さんが廉造くんの誕生日を知らなかったら
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