1年って長い。人は変われるんだなって思う。最初は悔しくて怒ってばかり。陰で泣いてばかり。でも、だんだんそうでもなくなった。少しずつ好きの意味がわかった気がして、最後は応援したくなった。ぜんぜん得はしないけれど。何やってんだって思うんだけど。



Touching and Floating


髪をシュシュでまとめてアスカはシンジのイヤフォンを引っ張った。

「何するのさ」
「風呂って言ってるでしょ」
「先入っていいよ」
「いやよミサトの次は。早くしてよ、パックしたいんだから」

今浴室に行けば放置された美顔器を片づけたりカゴからこぼれ落ちた靴下やブラジャーを救出しなければならない。

「…すぐ入るよ」
「ふーん。さては明日デートね」
「なんでわかるのさ…あっ」

目の前の顔がみるみる火照る。してやったりとほくそ笑む。もうすっかり姉弟だ。ふたりきり同じ部屋でスマホをいじったり漫画を読んだりしても意識しない。意地でそうなったのかもしれない。ひとつ屋根の下、片想いした相手は同性の変な男と恋に落ちた。何も伝えられないままアスカの初恋は終わった。それでも慣れとは恐ろしいもので

「あんたがそうやって音楽聞くフリして恋愛サイト見まくってる時は相場が決まってんのよ」

恋する横顔を見ているうちにいじらしく感じてしまうようになった。

「アスカって探偵に向いてるかもね」
「で、どこまで進んだのよ?もうすぐ1年でしょ」
「まだ11ヶ月だよ」
「ハイハイそれで?好きな人と手を繋ぎたいって知恵袋を見てるワケは?」
「勝手に見るなよな!!!」

シンジはスマホを枕の下に押し込めた。さくらんぼ色の耳をして逃げるようにタンスから着替えを取り出した。

「何度目よ?デート」
「…明日で38回目」
「(数えてんの…)デートでなにしてんの?」
「なにって…ごはん食べたり映画観たり…歩いたり」
「手も繋がないで?それって私といつもしてんのと何が違うのよ」

ニヤリと目を細めるとしかめ面が返ってくる。

「だって相手はカヲルくんだし」

ズバッと言われると眉毛は多少ピクリと動いてしまうけれど。チクチクと傷むものは、もうない。

「もう!入ればいいんだろ!」

そう言い残してシンジは急にドアを閉めた。勢いよく。気にしてます、と言うように。

アスカはムズムズとした心地よさにどんな顔をすればいいかわからない。もうあれから11ヶ月か。シンジと恋バナができた。成長した自分が誇らしかった。勢い余って枕の下に手をのばすーー



天気予報は夏日、晴れ。紫外線対策に気をつけよう。星座占いの第1位は、ふたご座。

シンジには街中どこもかしこもパレードみたいにキラキラしていて眩しかった。昨日カヲルからLINEが来た。『明日が待ち遠しいよ』たった9文字だけど、いつもと何かが違う気がした。

「カヲルくん!」

待ち合わせのロータリーで振り返る。カヲルはギョッとしていた。ああ、こんな遠くで大声で名前を呼んでしまうなんて。テンション高すぎて恥ずかしい。シンジは走るのをやめて早足にした。だんだん大きくなるカヲルはいつもよりもジャケットがプラスされている。髪も流して毛先にワックス。なんでハイカットのスニーカーじゃなくて革靴?モデルが撮影に来たみたいで周りがざわついている。

「…やあ」

元気の少ない遠慮がちな挨拶で。少し引かれちゃったのかな。

今日のデートコースはこう。まずは図書館で勉強会、ランチは近くのショッピングモールのフードコート、そこのゲームセンターで遊んで、夕方の公園を散歩したら、おしまい。ザ・お手軽高校生プラン。

「ごめんね大声出しちゃって」

いつもと何か様子が違った。レスポンスがないからシンジは首をかしげて笑顔で言い訳。

「LINE見て嬉しかったから」
「……」
「カヲル君?」
「えっ」
「えっじゃなくて」

なのにどこか上の空。けれどシンジの頭の中は既にキャパシティーオーバーで

「いこっか」

気にする暇なんてない。だって今日は特別なミッションがある。

「混んでるね」

@相手に好意を伝えよう。自信を持ってもらおう。

「カヲル君と一緒でよかった。カヲル君かっこいいからすぐに見つけられるね」

Aいつもより半歩近づいて隣に並ぼう。手は繋ぎやすいように相手の手の側へ。

「はぐれないようにしなきゃね」

B人混みを利用してたまに指先が触れるようにしよう。すると相手は「はぐれないように」という口実で手を繋いでくれます。

「イベントでもあるのかな…ほんとにはぐれそう」
「……」

これが知恵袋の答え。シンジは忠実に実行した。交差点で1度、指と指が触れ合った。でもカヲルは横で困ったように空を見上げていた。横断歩道でもう1度。カヲルは首の後ろをさすって高速瞬きをしていた。トラックが目の前を横切った時に不意に3度目。やっぱりカヲルは息を詰めて、具合の悪そうに青ざめて、やがてすうっと細くそれを吐き出すのだった。今日は口数が少ない。てんてんてんが異常に多い。しかもよそよそしい。知恵袋なんてあてにならない。

※積極的になりすぎると相手が離れてしまいます。

いつか見たレスにそう書いてあった気がしてシンジは慌てて手を引っ込めた。こういう時、シンジは無性に切なくて死んでしまう予感がする。

だって相手の気持ちなんてわからない。シンジはカヲルから猛アプローチを受けて白旗をあげるように付き合うことを決めた。男は付き合ったらそこまで、釣った魚にエサをやらないなんてよく書き込まれているけれど、むしろ釣った魚に巨大な水族館を用意して竜宮城を建設するくらいにはカヲルはシンジを大事にしていた。水槽の中にスキューバダイビングしたカヲルはお寿司だって握ってくれるしハンバーグだって焼いてくれる。胃薬が必要なくらいだ。

でも今のカヲル君は?
もう冷めちゃったけど無理して一緒にいる人に見えるのは僕だけ?

シンジの顔色が暗くなっていくとカヲルはふと立ち止まった。

「シンジくんは、その…勉強ができそうかい?」
「え?」
「いや…なんだろう、僕は…今日はできそうもない」
「そっか??図書館やめる?」

目の前にあるけれど。

「そうしよう」

目の前の図書館をUターン。

「…歩こうか」

一歩後ろを歩いて好きな人の背中を眺める。午前の陽射しが強くて色白のカヲルは発光しているみたいだった。珍しく汗をかいている。しかも大量の。

「カヲルくん具合悪いの?」
「いやかい?」
「そんなことないけど」

カヲルはバックから日傘を取り出してシンジの頭上に広げた。(彼は四次元と繋がっているみたいにいろんな不思議道具を持っている。)

「僕よりカヲルくんだよ」
「僕はいいよ」
「でも」

どう考えてもカヲルのほうが必要なのに。でも何より高校生になったシンジには男子が男子に日傘を差してもらっている構図がハラハラした。

「僕が持つから」
「僕が持つよ」

でも。変なところでカヲルはてこでも動かなくなる。シンジは諦めた。さっきからベビーカーを連れた奥様がそんな男子高校生ふたりをじっと観察している。

37回のデートを重ねて、シンジはカヲルとなら恥ずかしいことをしてもいいと思うようになった。カヲルは前からシンジを腫れ物のように扱った。それは彼ピになって重症化した。トイレがちょっぴり長かっただけで「おなかが痛いのかい?」とやたら心配するし、たこ焼きの青のりが気になって口をもごもごさせてるだけで顔を覗き込んでくる。疲れる時もあるけれど、幸せのほうが大きい。自分を見てくれて心配してくれる人がいる。一目を気にするよりも、カヲルと今を楽しみたい気持ちのほうが大きかった。

そうやって次第にシンジはカヲルと外で手を繋いでみたいと夢見るようになったのだった。すれ違う男女のカップルはそうやって指先のコンタクトを取っている。自分たちがしたらおかしいかもしれない、でも…ないものねだりはありえないと感じるほど、強烈に、シンジの内側に乾きをもたらした。

シンジはチラッと目線を下げた。カヲルは自分の手ではなく傘の柄を握っている。

「やっぱり日傘はやめようか」
「え???」

いったいなんなんだ。カヲルは急に傘を畳んだと思ったら

「ああ君という子はもう!!!」

突然叫んで地面にしゃがみ込んでしまった。

「君は…僕が、君のことをどんなに大切に思っているかわかるかい?!」
「う〜ん」
「君は僕の宝物なんだ!!!」

同じ物でも腫れ物ではないらしい。シンジも一緒にしゃがんでみた。

「〜〜〜〜〜〜〜★◎*△?!」


ここらへんでタネ明かしをしておこう。
アスカは昨日、枕の下からシンジのスマホを取り出して、こんなトークを送ってから既読になるのを確認し削除した。

ーーーーーーー

カヲルくんの明日のミッション!
@僕と手をつなぐこと♥
Aいきなり壁ドンすること♥
Bキスしそうになってやっぱりしないこと♥

ーーーーーーー

ちなみにシンジは何も知らない。


カヲルは銀髪をクシャクシャしながら声にならない声を上げた。シンジは人間観察をした。

「僕は君と交際を始めてからすごく緊張するようになってしまったんだ」
「カヲルくんが??緊張する??」

ねこが青いくらいの違和感。

「だから…その…さっきまでの不手際を許してほしい」
「うん…?」

まあ、カヲルの言ってることがわからないのは今に始まったことじゃない。流されるままに生返事をするとカヲルがおもむろに立ち上がった。沼から這い上がったようにのっそりと。深く深く深呼吸して。スー…ハー…

「じゃあ行」「カヲルくん、あ」

まさかの声がかぶってしまう。カヲルは不自然に指をぐにゃぐにゃさせて悶絶した。

「…どうしたんだい?」
「いや、その、頭が爆発してるからトイレで直してきたほうがいいよ」
「!?」

ワックスが形状記憶して変身後みたいになっている。カヲルは慌てて図書館へとダッシュし消えた。残されたシンジはポカンと口を半開き。いつも余裕たっぷりだと思っていたのに。今のカヲルはいっぱいいっぱいでかっこ悪くて。それがシンジにとってはリバースしてとても愛くるしく思えてしまう。パーフェクト美男子の仮面の下はあんなにも人間らしくて、自分と同じように余裕がない。

シンジが嬉しくなっていると、颯爽と変身してきたパーフェクト美男子が

「さあ、行くよ」

シンジの手を取り風とともに少女漫画の世界へとさらっていったのだった。



ミッション@:僕と手をつなぐこと♥


事態は悩んでいた時間とは不釣り合いなくらいあっけなく解決してしまうもの。シンジは彼ピにぎゅっと手を握られて昼間の街を歩いていた。

「近くのカフェでテイクアウトできるから公園でランチしようか」
「うん」

さっきまでのはなんだったのか。スイッチが入ったみたいな豹変ぶりにシンジは戸惑う暇もない。

「こんな晴れた日にはインドアはもったいないよ。食べ終わったらアウトレットへ行こう。そこの裏手にある高台から見える夕日が綺麗なんだ。いつかふたりで眺めたいと思っていたんだよ」

流暢にはつらつと。シャキシャキなイケメン顔。ああきっと、さっきまではなかったことになっている。シンジは中身の入れ替わったカヲルに合わせることにした。

手のひらの触れ合った箇所からじんじんと互いの想いが交流している感じがする。中学の頃やった理科の『直列つなぎ』や『並列つなぎ』を思い出す。またベビーカーを連れた奥様とすれ違う。うんうんそれでいいのよ君たち、と嬉しそうに頷いてくれてた気がする。


木陰のベンチでお持ち帰りのランチを広げる。カフェがオシャレ過ぎて背伸びしている感じがした。だからバランスを取ろうと甘いものにキャラパンを買ってみたんだけど

「半分こしよっか」

アンパンの笑顔がグニャッと不気味に歪んで

「あ、」

中からチョコがドロッと溢れてきたらもう閲覧注意で

「……」

さっそく微妙な空気になってしまった。だいたいアンパンのキャラなのに中身がチョコなのが解せない。グロテスクに果ててしまったそれをふたりで見つめて始まったランチは、以後しめやかに終了した。



ミッションA:いきなり壁ドンすること♥


「おいしかったね」

思わぬところで落とし穴があるものである。カヲルはいっそう気を引き締めてミッションを継続した。

「もうすぐ着くよ」

アウトレットを選んだ一番の理由は壁が多そうだからだ。ダンジョンみたいに入り組んで店が並んでいるなら外壁が異様に多いに決まっている。と思ったが

「人多いね」
「……」

読みが甘かった。人が多くて壁なんて人壁で覆い隠されている。

「カヲル君何かほしいものある?」
「いや、」

これなら図書館のほうがマシだった。むしろ言葉を発してはいけない状況下で本棚にドンしたら……いやこれは棚ドンになるのかもしれない。

単純に壁が多ければチャンスが広がると思っていた。シチュエーションまで考えていなかった。

「ねえ見て見て、あそこで壁ドンしてるよ」

こんな状況で!猛者がいるのか!斜め向こうの店の前、女が男を壁際まで追い込んでいた。伸ばした腕の反対の手で商品をチラつかせ、男が震えながら財布を取り出しているところ。

「あれは壁ドンというよりカツアゲじゃないかい?」
「でもカップルみたいだよ」

男はやましいことの代償を支払っていたのかもしれない。お買い上げ後、ふたりは仲睦まじく腕を組み人混みへと消えていった。

「あ、カヲル君危ない!」

するとソフトクリームを持った腰の背ほどの子供たちが突進してきて、シンジは慌ててカヲルを端へと追いやった。

「大丈夫?」

そこには壁があり、シンジはそこに手をついていてカヲルとはキスしそうなほど、顔が近くなっていた。シンジはカヲルに壁ドンしていた。カヲルは歯に青のりがついたみたいな顔をしている。さくらんぼ色になったシンジはその場でヘロヘロとしゃがみこんだ。

((大丈夫じゃないかも、))

ふたりの心の声がシンクロする。

思わぬ男前な自分の壁ドンに恥ずかしくなるシンジとそれを楽しめない系の抜け殻のカヲル。

それからチャレンジャーカヲルは完全にタイミングを見失った。相手にされたことを繰り返すことの難易度の高さ。ほら、他人のボケを繰り返してシーンとなったら申し訳ないから自重する心理さ、byカヲル。しかも相手を(小学生の集団から)救うよりもイケメンなフラグはそのあと立つことはなかった。

ウインドウショッピングはあちこち壁を見つめるカヲルとテンパってドギマギしているシンジの平行線で、いつの間にか淡々と終了した。



ミッションB:キスしそうになってやっぱりしないこと♥


時は金なり。自信を無くしている最中にあっという間に夕方なり。
裏手の高台へ続く坂道。あたりは金を溶かしたような黄昏でムードはこれ以上なく高まっていた。

「カヲル君、疲れちゃった?」
「全然。疲れてないよ」

なのに本人たちときたら。こっちがいくら環境効果を上げても演出を重ねても、よそよそしくてたまらない。シンジがいくらもう一度手を繋ごうと腕を振り子にしていてもカヲルがポケットに手を突っ込んでいるんだから話にならない。こっちがムズムズするくらい。

「きれいだね」

ちょうど登りきったてっぺんからは第3新東京市が一望できた。要塞都市に沈む夕日はふたりに何か大切なことを伝えようとしている。眩しくて目を細めると、じんわりと夕日に表情が浮かび上がった。

キース!キース!キース!キース!

なんと夕日がいやらしい表情ではやし立てるのだった。

「どうしたの?」
「えっ」
「カヲル君、さっきからこわい顔してるから」

眉間のシワを伸ばしてニッコリと微笑んでみせる。なのに奇妙な声援は止まらない。むしろ分母が増えている。そこかしこから聞こえて周りを見回すと

!?!?

ビルも木々も車も電柱も両手で合いの手打ちながらキスしろと連呼していた。キース!キース!その時吹く風はいい香りでロマンティックなメロディみたい。空気のチリも光の粒を拡散させてミラーボールみたい。みんなやり手だな。これ以上ないシチュエーションではないだろうか。

世界中がふたりのキスを期待して、味方までしてくれている。

カヲルは何も言わず、向き合って、シンジの肩をつかんだ。ギュッとやさしく。そしてそっと首を傾けて、シンジへキスをしたのだった。

ここで思い出してほしい。今日のミッションその3を。


キスしそうになってやっぱりしないこと♥

やっぱりしないこと♥


でもよく見ると。シンジは口をとっさに手で隠していた。カヲルはシンジの手のひらにキスをしていた。

今シンジの目に映るのは少女漫画の世界。最高の彼ピが最高の瞬間に自分にキスをせがんでいる。恥ずかしくて反射的に挟んだ手のひらに伝わるのは、好きの気持ち。シンジは手の力を緩めた。ふたりは至近距離で言葉のない会話を交わす。ふたりを阻むものはもう何もない。そうしてカヲルとシンジは最高のファーストキスをするのだった。ふれて、あふれる、夢見心地。


「ごめんね。ミッションをコンプリートできなかった」

キス後の満たされた夕暮れ時。ふたりは肩を寄せ合って甘い睦言タイムだった。

「何の話?」
「君がLINEで送ってくれた今日のミッションだよ」

シンジは嫌な予感がした。ムードを壊さないようさりげなく、カヲルのトーク画面を見せてもらう。

「!?!?!?!?!?」
「3分の1しか達成できなかったね。でも今日はシンジ君にすごく近づけた気がするんだ。嬉しいよ。ありがとう」

そしてついに、幸せそうなカヲルの笑顔にシンジは真実を告白することができなかった。でも、いいじゃないか、とシンジは思う。終わりよければすべてよし。


帰宅後、シンジはアスカにお土産のチョコレートを進呈して、去り際に、ありがとうと呟いた。

「なに浮かれちゃってんのかしら」

チェリーボーイの後ろ姿はさくらんぼ色。あーあ、悪ノリを怒られると思っていたのに。予想は斜め上に外れて、アスカはパックの下の目に美容液がしみちゃって、静かにゴシゴシこすってしまうのだった。


だから39回目のデートにはこんなミッションが。

ーーーーーーー

カヲルくんの明日のミッション!
@後ろから僕を抱きしめること♥
A耳もとで「君を食べたい」と囁くこと♥
B僕の大切なアスカにちゃんと彼氏として挨拶すること♥

ーーーーーーー

1年って長いようでやっぱ短い。人は変われるんだなって思う。最初はぎこちなかった。いざ目の当たりにするとつらくて。でも、だんだんそうでもなくなった。少しずつ好きの意味がわかった気がして、最後は幸せな気持ちになれた。ぜんぜん得はしないけれど。何やってんだって思うんだけど。

幸せなあんたと一緒にいられるならそれでいい。
ふれて、あふれた、この気持ち。



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