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*
『……は?』
「まぁ君に拒否権はない。」
『いやいやいやいや、急に来てそれはないじゃろ。』
仁王は冷や汗をたらしながら必死に否定する。
そんなことがあってたまるか、と。
「君には終わりなき人生を歩んでもらうよ」
『意味が分からん。話をききんしゃい。』
「つまりは、〈人間が永遠の命を授かるとどうなるのか〉という俺たちの実験に協力してもらおうってこと。」
『…なして皆を殺したん?』
「えー…話飛んだねー。」
『答えんしゃい!!!』
不満そうにする神に仁王は激昂する。
仁王からしてみれば神に仲間を殺されたのだ。
怒らないはずがない。
「わー、あの詐欺師がこんなに取り乱してるなんて(笑)仲間ってやつがそんなに大事?(笑)」
『ああ大事じゃ。文句あるんか?』
「怖い怖い(笑)んーじゃあ質問に答えるよ?」
「この世界は滅亡した。」
あまりにもスケールの大きい話に仁王は絶句した。
世界の滅亡?
つまりは、死んだのは仲間だけではないということ。
「だからほんとは仁王雅治、君も死んでたんだよ。まあ君は実験台だから生きてるけど。」
なぜ俺が選ばれてしまったのか―――。
まさか世界の滅亡に立ち会うとは思わなかった。
「でね、もうすぐこの世界消えるからとりあえずすすめるよ?」
『!消える…?』
「うん。まぁそれはどうでもいいや。で、君には―――」
「転生してもらう
永遠にね。」
ふざけるな――
そう叫ぼうにもだんだんと意識が遠のいていく。
なぜ、
なぜ俺が――――――っ
「あ、死のうとしても無駄だよ。だって、また転生するんだから。」
利口な君ならわかるよね。
死ぬことがどれほど無意味かを。
だったら―――
「生きて」
その声を最後に、意識は途絶えた。