It exists.
*


「仁王さん!」

『…何?』

「私立に行ってしまうと聞いて…っ、あの、好きです!
付き合ってく『無理。』…はい!ごめんなさい!!」


一応精神は男じゃからな。

まあ確かに俺のこと好きになるんは分かる。

美形じゃからな。
前世から自覚しとる。

立海に行く。

そう言っただけでこれとはの。
立海に行くんはそう簡単じゃなか。

じゃからって、今のうちに俺と付き合いたいって…
無謀ぜよ。

『ごめん。恋愛とか、興味ないんだ。』

そう言えば、打ちひしがられる男子。
見てておもろいもんじゃが、ほんまにおまんら、顔しか見とらんのじゃな。

まーくんショックナリ。

「ねぇ雅ちゃん!」

『何?』

話しかけてきたのはお友達の怜美ちゃんじゃ。
今回しか出番ないじゃろうから紹介はええじゃろ。

「なんで立海に行きたいの?」

なんで…か。
確かに、二度目の人生。
立海に行かなければならないなんてきまりはないしの。
それでも俺が立海に行きたい理由。

それは、

『会いたい人たちがいるんだ』

幸村、真田、参謀、やーぎゅ、まるい、赤也、ジャッカル…
テニス部に俺が入ることはできん。
それでも、もう一度みんなのテニスを近くでみれるんじゃったら。

俺は立海を選ぶ。

「へー!頑張ってね!!」

『ありがと』

少し、寂しい気もするけどの。






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