「ホップ・・・」
「このは・・・」
「私たち、どうなっちゃうんだろうね」
もしここが、コブラージャの言う別世界なのだとしたら。
一刻も早く、つぼみ達のいる世界に戻らなければ。
しかし、どうやったら元の世界に戻れるのだろうか。
プリキュアとサブウェイマスター
―――コンコン。
ドアの向こうから誰かがノックをした。
「はい」
返事をすれば、ノボリが部屋へ入ってきた。
「コノハ様、お買い物に参りましょうか」
「あ、はい・・・。よろしくお願いします」
「かしこまりました。では、参りましょうか」
そう言うと、ノボリはこのはの手を引いていく。
ホップもまた、2人の後をついていく。
玄関のカギをかければ、ノボリは先ほどと同じようにこのはの手を取った。
このはは驚いてノボリを見上げた。
「ノボリさん・・・」
「どうしました?」
「あの・・・手・・・」
ちらっと繋がれた手を見る。
このはの顔がほのかに赤い。
「迷子になられても困りますので。嫌、で御座いましたか?」
「そ、そんなことないです!」
「ならよかった。では、参りましょうか」
「はい・・・」
このはと手を繋ぎながら、ノボリはこのはと初めて手を繋いだときのことを思いだしていた。
その光景は、今のこのはと同じ反応で。
「でも、ノボリさん」
「はい」
「彼女さん、に悪いですよ・・・」
―――彼女。それは紛れもなくあなたなのですよ。少し幼くなっていることはわかりませんが、その恥ずかしそうにする赤くなった顔、パートナーポケモンがモンメンとコノハと同じ部分がたくさんあるのです。
「そうですね・・・。浮気、になるかもしれませんね」
そう言えば、ノボリはまっすぐ前を見据えた。
―――ずきん。
このはの顔が少し曇った。
繋がっていない手を胸の前に持ってきて、ノボリを見上げた。
なんで?どうして?どうして浮気って言われただけでこんなに悲しいの・・・?
きゅ、と握られた手が少しだけ強くなるのだった。
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