今から半年前。
ここライモンシティの地下鉄で1人の成人女性が行方をくらませた。
その女性、名をコノハ。サブウェイマスターのノボリの彼女だった。
当時、この事件はイッシュ地方中を騒がせた。
そして、ノボリは酷く後悔をしていたのだった。


プリキュアとサブウェイマスター


「んっ・・・」

目を覚ませば、白い景色が視界を覆った。

「このは、気が付いた?」
「この声・・・えっ、ホップ?」

声のする方を見れば、聞きなれたはずなのに外見が全く違う生き物がいた。
しかしその物腰は心の大樹から生まれた妖精、ホップだった。
今は綿あめみたいな、もふもふとした身体をしていた。

「うん、目が覚めたらこんな姿になってた」
「そっか・・・」
「ここ、どこなんだろうね?」
「わかんない・・・」

辺りを見回しながらこのはとホップは呟いた。
すると、ガチャリとドアが開かれた。
そこには白いコートを着た男がいた。
続いて、黒いコートを着た男も入ってきた。
このはとホップは相槌を打った。
自分とつぼみ達、薫子、シプレ以外の前では口は利かないと暗黙の了解だった。

「お、気が付いたんだね」
「は、はい・・・」

このはの発言にクダリが言葉を失った。
それに首を傾げたこのは。

「あ、あの・・・」

おかしい、明らかに何かがおかしい。
黒いコートの男がつかつかとこのはの方に歩み寄る。

「あっ、ノボリ兄さん!」

ベッドまで近づくと、このはの腕を引っ張り思い切り抱きしめた。

「コノハっ・・・!お会いしたかった・・・!!」

急に抱きしめられて目を見開いたこのは。
ホップも目を見開いて絶句していた。
ぎゅうぎゅう、と身体を締め付けられる。

「く、苦しいです・・・」
「はっ、申し訳ございません。私、あなたにまたお会いできて嬉しくて・・・」

そう言いながらノボリはこのはの身体を離した。

「あ、あの・・・」
「はい?」
「申し訳ないんですけど、私、あなたのことその・・・わかんないです」

それを聞いて、今度はノボリが固まるのだった。


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