ここはライモンシティ地下鉄・バトルサブウェイ。
ここの管理を務めているのは、サブウェイマスターのノボリとクダリだった。
今日も早朝から地下鉄の業務に追われていた。
突如、警報が鳴り響く。
それをいち早くクダリが察知した。
「ノボリ兄さん!何だか変だよ!!」
「どうしました、クダリ?」
ノボリはクダリの方に振り向いた。
クダリはモニターをじっと見つめながら叫ぶようにして言った。
「1番線のこの部分に何か反応があるんだ!」
「おかしいですね。この時間は私達(わたくし)しかいないはずで御座います」
「とにかく行ってみよう!」
「ええ・・・!」
そう言うと、ノボリとクダリは反応があった地点へと急いで行くのだった。
プリキュアとサブウェイマスター
黙々とトンネル内を歩くノボリとクダリ。
もう少し歩けば、先ほどの反応があった地点だ。
「あそこだね!」
「ええ・・・」
少しずつポイントまで歩いていくノボリとクダリ。
薄らと人影のようなものが見えてきた。
「ノボリ兄さん、あれ!」
「人・・・で御座いますか」
「倒れてるみたいだね!」
そそくさと人影のほうに駆け寄る。
そこには15,6歳くらいの少女がうつ伏せで倒れていた。
その横にはポケモンのモンメンもいた。
「女の子・・・とモンメン・・・?」
「でもどうしてこんなところに倒れているで御座いますか・・・」
「わかんないけど、とにかく起こしてみよう!君、大丈夫!?」
「んっ・・・」
クダリが肩を叩いて声をかけてみるが、反応がない。
それはモンメンも同じだった。
「ここにいても埒があきません。とりあえず、医務室へお運びいたしましょう」
ノボリがそう言って、少女を抱き上げた時だった。
「ノボリ兄さん、ちょっと待って!!」
「どうしました、クダリ?」
クダリがまじまじと少女の顔を見た。
「この子・・・もしかして・・・コノハ?」
「何ですって?」
コノハ。
その名前を聞いて、ノボリの眉間に皺が寄るのだった。
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