一章-冷たい視線-


「その様子だとますます怪しいんだけど。まぁ、このまま僕が斬っちゃっても良いんだけどね」

そうだった...!
俺は始末されるかも知れないんだ...

「でも、近藤さんや副長さんが君を呼んでるから。ほら、行くよ」

はぁ?行くよ?
何言ってるんだ、この人!縄すら解いてくれないのにっ

「あぁ、ごめん、ごめん。縄を解くのを忘れてたね」

あははって...!
からかってるのか、笑いながら
俺を縛る縄をほどく。
何とか喋れるようにはしてくれたものの、手は縛られたまま。
この状態で部屋まで無言で案内される。
下手に口を開く事が出来ないからだ。

「連れてきましたよ」
「おぅ、入れ」

襖が開くと、そこには昨日見た奴がいた。
黒髪の長髪...どこか妖艶な桜みたいで...
美しい。

その他にも何人もの男たちが集まっていた。
その人たちが俺に向ける視線は、誰一人として優しいものはなく、冷たいものだった。




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テーマ「人外ファンタジー」
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