あらすじ3


しかしそんな平凡な日常は束の間の幸せで、
後に知る事になる。
千歳の
父親も母親も兄も、武家の反感を買い処罰された。はずだった。
だが、父だけは逃げ延びたと。
そんな父を我が手で殺めてしまった千歳は天涯孤独の身となる。
二度も続けて苦しみに会い、哀しみに狂った千歳は母を兄を殺した武家に復讐をしようと企む。

千歳は再び桜架に協力を求めるが、敵になる武家は桜架の支える武家。
つまり、桜架にとって支える家の実の子である千歳は主同然。
だけど...

「今度は協力出来ないー…」

そして二人は敵対する。

元々が武家の子であったからか、知り合いの仲間を率いて敵地へ討ち込む。
向かう敵を抑え込む役目を仰せつかった桜架は
斬り込み隊として千歳に会う。

久しぶりに千歳の顔を見た桜架は
血の気が退くのを感じた。
千歳の瞳は光すら通さない、意識が黒く沈んだ様な色をしていたからだ。

このままでは、千歳が危ないと悟った桜架は千歳を説得する。
「そうやって哀しみに呑み込まれたらお前の親父さんみたいに、同じ惨劇を繰り返すだけだ!」
刀を交わらせながら涙を流す桜架に千歳は気付かされる。
「桜架は何故泣く?まさか、俺の為?そうだ自分にはまだ居るじゃないか。今まで俺に家族の様に接してくれた桜架が。大切な人がー…」
暫く黙り込む千歳に桜架が言った。
「お前が天涯孤独だろうと、まだ俺が...私がいるだろうがっ!!」

そのあと、争いは収まるが千歳を追悼する令が下る。

これには流石に困った桜架と千歳は國(町)を出て遠くの國に逃げ延びた。
その國で、
桜架は出家した様に見せるため僧に成り済まし、
千歳はお得意の女装で。
周りから見れば仲睦まじい夫婦の様にー…

幸せに暮らしている。

end.




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テーマ「人外ファンタジー」
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