平行移動





次に目を開けたのは
きっと1分程後のこと。


そのはずなのに、私の目の前の風景は
雲1つ無い壮大な青の海とは違っていた。

空は見えるのに、視界の右側には緑の木々が見えるし、
何処か高い所から遠くを眺めているような――そんな視界。

おまけに校庭では感じなかったふわりとした風も感じる。


「どこ...ここ」


回りを見ようと右に体を向ける。

すると視界に入ったのは階段。
アスファルトの灰色をしている。
また右に目を向けると
次はスライド式の少し古びた扉、その横には掃除途中なのか
スポンジと泡で溢れた水道が目に入った。

何処かで見たことある場所なのだと、
ただそれだけを感じた。



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