もう一つの世界
とある夏の午後2時
私は目を覚ました。
随分遅い目覚めだが、
昨日の深夜4時まで夜更かししていたのだから
仕方ないと言えば仕方ない。
今は学校も夏休み中盤に入り、生活リズムが崩れる人も多い。
私はその中の一人だ。
深夜4時から午後2時までの眠りの間、
何か夢らしきものを見ていたはずなのだが
その内容までは思い出せない。
いつも寝る前に充電器に繋ぎ、
机に置いている携帯を開く。
待受画面にはメールが届いたのを知らせる
アイコンが出ており、2通と表示されていた。
そのアイコンを選択し
Eメールメニュー画面へと進むと
1通は私が所属する美術部の先輩からで
もう1通は知らないアドレスからだった。
私は先に先輩のメールを開く。