あとがき


 『もしも最初に出会ったのがレギュラス・ブラックだったら』をここまで読んでくださり、ありがとうございました。全10話と比較的短くはありますが、これ以上続けるとガッツリ本編のネタバレ(しかも死の秘宝辺りの)を書くことになるのでここで一旦完結といたしました。

 このIFシリーズは、本編の息抜きにと半ば思いつきで始めたものでした。内容的には本編の1章の部分となりますが、ジェームズやシリウス、リーマス達の時とはまた少し違った物語にすることが出来たかな、と思っています。悲恋として終わるしかなかったことだけが悔やまれますが……個人的には別れのキスシーンと最後にレギュラスが唇に触れるところが気に入っています。

 さて、レギュラスIFはここで一旦終わりとなりますが、レギュラスと夢主の人生は当然ながらまだまだ続きます。死喰い人デス・イーターとなったレギュラスは果たしてどうなったのか、メアリルボーンの自宅で目覚めた夢主はどうなっていくのか――私自身気になるところはまだまだあります。ですが、きっと本編とは違った物語となっていくことでしょう。

 目覚めた時、メアリルボーンの自宅は空っぽ。ダンブルドアも訪れないかもしれない。動物もどきアニメーガスの手引きやスリザリン避けの魔法や来訪者探知機、星屑製造機スターダスト・メーカーもない――でも彼女はレギュラスへの熱い想いを胸にヴォルデモートと戦うでしょう。

 そんな彼等の物語が、少しでも読んでくださった皆さまの心の中に残っていてくれたら嬉しいです。ここまで書かせていただいてありがとうございました。


2022.07.7 Blooming 椎名


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