お仕置き 1 「フィディオってさぁ、結構、泣き虫だよな」 そう言いながら、マモルは俺を俯せにして、ゆっくりと俺の中に入って来た。 ゆっくりとはいえ、最初に押し拡げて入ってくるこの感覚は、なかなか慣れなくて何度もマモルと身体を重ねているのに、未だにツライ・・・ 「ぁっ・・・くっ・・っ」 喘ぎ声ではない声を出し、シーツをギュッと握り締めると、マモルが手を重ね握り締めてくれた。 「ごめん、入れるの早かったかな?」 マモルは動きを止めて俺の頭を優しく撫で、肩にキスを落としそのまま、そこに紅い印を付けた。 「んっ・・・背中・・も」 そう言うと、マモルは肩から背中へ唇を這わせ、キスをしてくれた。 「フィディオはキスが好きだな」 「ぁ・・・んっ・・・だって、マモルのキス・・・気持ちいい・・からぁ・・・」 「どこにされるのが、一番好き?」 マモルは背中にキスをしたり軽く噛んだりと愛撫をしながら話かけてくる。 「んっ・・・全部・・」 「あえて言えばどこ?」 「・・・はっ・・・ん・・口、かな・・」 マモルの唇が首筋まで這い、耳元に熱い吐息を感じたと思ったら耳朶を甘噛みされ、思わず身を竦めてしまった。 すると、顎を掴まれて『こっち、向いて』と、言われ顔を向けると唇にマモルの唇が触れた。 軽く下唇を吸われて、離れるとマモルと目が合った。 「まだ、ツライ?」 「大丈夫・・・でも・・やっぱりマモルと向き合う方がいいな・・・」 顔を赤くして言うとマモルは途中まで入っていた自分のモノを抜くと、俺を仰向けにして前髪を掻き上げ、額にキスを落として微笑んだ。 「フィディオはホントに可愛いこと言ってくれるよな!」 そう言うと、額から瞼へ頬へとキスを落として唇の所でキスを止め、キスの代わりにマモルの熱い吐息が俺の唇にかかった。 なかなかキスをしてくれようとせず、段々ともどかしくなり自分からキスをしようとすると、後に引かれキスが出来なくて、それを何回か繰り返されると、我慢が出来なくなって、いつの間にかポロポロと涙を流していた。 「マモルー、意地悪しないで」 マモルは満面の笑みで、流れる涙をペロッと舐め『可愛い』と、言って唇にキスをしてくれた。 深く優しいキスに酔いしれ、マモルの首に腕を回し『もっと』と、ねだるとそれに答えてくれた。 スルスルとマモルの手が太股を撫で、軽く持ち上げられると無意識の内に身構えてしまった。 「フィディオ、大丈夫だから・・・力を抜いて」 「ぅ・・・うん」 マモルはギュッと俺を抱きしめキスをしながら、自分のモノの先端を後孔に宛がうと、さっきとは違って一気に突き上げてきた。 「やっ・・・あっ・・・あぁ・・・」 身体を仰け反らせ、マモルを自分の中で感じながら、マモルの左右の頬をつねった。 「イテテテッ・・・痛いって」 「マッ・・モルの・・・あっ・・ぁ、ばかぁ・・・んぁ・・あぁ・・・」 頬をつねられながらも、腰を動かし続けるマモルはニッと笑いながら 「ゆっくりでツライより、一気にツライほうがいいだろ」 「あっ・・・ぁ、だぁ・・ぃ丈夫・・んっ・・・言った・・あぁ・・・くっ、せにぃ・・・」 「今は、ツラくないだろ?ーって言うか、今度は良すぎてツライか?」 マモルに突き上げられる度に、電流のように身体に流れる快楽に、ただ喘ぐことしかできなかった。 「フィディオ、何処がいい?」 「あ・・んっ・・・そんっなっぁ・・・分かっ・・ぁっ、ないっ・・・んぁ・・」 「何処が一番気持ち良いのか、分かってるだろ」 「・・・あぁ、やっ・・だっ・・・ばかっぁ・・・はっ・・あっー・・・ぁ」 何処が良いのかなんて、マモルが一番知ってるくせに、俺に言わせようとわざと聞いてくる所は意地悪だ、そんなことをぼんやりと考えていたら 「やっぱり、ここ?」 マモルが、ある膨らんだ箇所を擦り上げると一際大きな艶声をあげて、俺の身体が大きく跳ねてしまった。 「やっ、やっ・・・ぁん、あっ・・・ああ、ムリッ・・・ぁん・・ムリムリッ・・・やぁっ」 「ムリじゃなくて、良いだろ!相変わらず、感じすぎるとワケわからない事を言うよな」 マモルは苦笑しながらも、敏感な部分を執拗に責めてきた。 身体を大きくのけ反らせ、与えられる刺激の波に耐えきれずに、思わずマモルを蹴ってしまい、不意に蹴られたマモルはベッドから転げ落ちてしまった。 『しまった!』と、慌ててベッドの下を覗き見ると腰を打ったのか、痛そうに腰を擦っていた。 「あの・・・マモル、大丈夫?」 恐る恐る声をかけると、顔を上げたマモルの左の目の上が赤く腫れて、顔を蹴ったんだと分かった。 立ち上がり、仁王立ちで笑っているけど笑っていないマモル 「フィーディーオー!」 「ごっ、ごめん!マモル、ごめんなさいっ」 後退りしながら必死で謝っても、絶対に怒ってると思うと怖かった。 左足首を持たれ、マモルの元に引きずり下ろされた。 「いっ、痛いよね・・・ホントにごめん・・・」 「これで何回目だ?」 「ぇーっと・・・さっ、三回目・・・かな?・・・ごめん・・・」 その答えにニコッと笑ったマモルは強引に俺を俯せにして、背中を押さえつけた。 「うっ・・・マモル・・・?」 「三回目じゃなくて五回目だぜ、フィディオ」 「えっ?俺、そんなに蹴った?」 「うん!蹴った。それに、五回目はお仕置きだって言ったよな!」 背中を押さえつけたまま、股の間に手を突っ込んで、萎えてしまった俺のモノをギュッと握り扱きだし『やりにくいから、膝を立てて』と、言われ大人しく言われた通りに膝を立てると、腰をマモルに突き出す形になって恥ずかしくてイヤだったけど、背中を押さえつけられてるし、お仕置きが何なのか分からなく怖くて・・・でも、すごく恥ずかしい・・・ そんなことを考えていると背中を押さえつけていた手が離れ、少し楽になったと思ったらその手の指がクプッと後孔に挿し込まれた。 「ひっ・・・ぁっ・・・あぁ・・」 「ここが、弱すぎるんだよなフィディオは!」 指をクイッと曲げ、前立腺を引っ掻かれ腰が大きく跳ねた。 指が中を掻き回している間にもう一方の手は、いつの間にかに猛った俺のモノを扱き、その先端からは先走りをタラリと垂らして、限界を迎えようとしていた。 その先端を指の腹で焦らすようにゆっくり擦りながら時折、指先が割れ目をグリグリと刺激する。 「あーっ!・・やぁっ・・・やっ、やっ・・・くっ・・イクッ・・・あっ・・んっ・・」 「まだ、イカないほうがいいんじゃないか?あとでツライぜ」 「はぁ・・ぁっ・・そっ、んな・・・なに?・・んぁ・・あぁ・・・」 イカないほうがいいなんて言いながら、扱く手は離す様子もなく、後孔に挿し込まれた指も執拗に前立腺を攻め立てて、これでイクなと言われても耐えることなんて、出来ない・・・ 「マモッ・・あっ・・・あっあっ、ぁっ・・・くっぅ・・あーっ、あぁっ・・・ぁ・・・」 シーツに顔を埋め、何とか耐えようとしたけどそんなことで耐えきれる訳もなく、中を犯すマモルの指をギュッと締め付け、俺のモノを握るマモルの手の中に、白濁を放った。 マモルはハァハァと肩で息をする俺の腰を優しく撫でながら 「じゃ、やろうか!」 「・・・えっ?」 「お仕置き!」 その言葉に顔から血の気が引くのを感じた・・・ |