お仕置き 2

 「フィディオー、そんな隅っこに逃げるなって」


 ベッドの隅まで逃げて、背中は壁に当たり逃げ場を無くした俺にマモルが呆れたように近づくと頬を両手で包み込むように添えて、唇にチュッとキスした。
 そしておでこをくっつけて、まるであやすように優しく話しかける。


 「何、怖がってるんだよ?大丈夫だって!痛いことなんかしないから」

 「・・・じゃ、何するの?」


 上目遣いで恐る恐る聞いてみる。


 「俺、五回蹴られただろ?」

 「・・・うん」

 「だから、フィディオも五回!」

 「蹴るの?」


 マモルは首を横に振りニッと笑った。


 「イカしてやるよ!連続五回!」

 「えっ?」


 まだ、理解出来ていない俺をマモルはお構いなしにそのままベッドの隅で押し倒した。

 ー五回連続イクって・・・連続?・・・えっ?ええっ?・・・ー

 自分が何をされようとしているのか、やっと理解した俺はマモルの胸を両手で押し返して、必死に訴えた。


 「五回も連続なんて、ムリ!そんなの耐えられない。ごめん、もう蹴らないから・・・お願いだから、許して・・・」


 マモルは押し返す両手の手首を片手で纏めて掴んで、俺の頭の上で押さえつけた。


 「大丈夫!無理そうだったら、途中でやめるからさ」

 「うそうそ、今までやめてくれた事なんか、なかったじゃないか!」

 「・・・そっか?・・・じゃ、やめない!」

 「えっ?・・・あっ、ごめん・・・ごめん、マモル、お願いだから・・・」


 必死で訴えてもマモルは聞いてくれず、掴んでいない方の手の指をいきなり後孔に挿し込んだ。


 「ひっ・・・やぁ・・・ぁん・・・あっ、あっ・・・やっだぁ・・・やぁ・・・」


 中を掻き回すように動く指に敏感に反応して腰が跳ねてしまい、また指でイキそうになる。


 「っあ・・・マモルぅ・・あっあっ・・っく、ダメッ・・っ」

 「フィディオ、指でイクのはカウントに入らないからな」

 「・・っ・・ひどっ、ばっ・・・かぁ・・抜いてよぉ・・・ぁ・・ぁっ・・バカッバカッ・・キライッ・・・やぁっ・・あーっ、もっ・・・だッ・いっ・・キラッ・・あぁっ・・」

 「感じながら、よくそんなに文句が言えるよな」


 マモルは呆れながら、指を抜くと『四つん這いになって』と、俺の腰に手を掛けて促した。
 『イヤだ!』と細やかな抵抗も虚しく無理矢理に四つん這いにさせられて、一気に突き上げられた。
 今まで指で散々、弄られていたせいでマモルに一度突かれただけで、イッてしまった。


 「えっ?フィディオ、もうイッたのか?」

 「うっ・・・ん・・・」


 何だか恥ずかしくて、顔を合わせられない・・・
 でもマモルはそんなこと、お構い無しみたいな感じで、胸に腕を回してグッと後ろへ起き上がる様に引っ張られた。
 繋がったままマモルの膝の上に座る形になり、より深くマモルを感じてしまう。


 「・・・あっ・・やぁっ、深っ・・ん・・」


 背中をマモルの胸に預けると耳元でマモルの熱い吐息を感じた。
 耳にチュッと、キスをされ思わず身を竦めると、マモルが囁いた。


 「二回目・・・いこうか?」


 そう言うとマモルはゆっくりと動き出し、俺を深く突き上げてくる。


 「あっ・・ぁっ・・・んっ・・っ・・・」

 「フィディオ、こっち向いて」


 言われるままに、マモルの方に向くと唇が重なり、割って入ってきた舌が俺の舌と絡まり、お互いに貪るようにキスをした。
 二人の混ざり合った唾液が溢れ、糸を引きながら俺の膝にポタッと落ちた。
 そして、マモルがギュッと強く俺を抱き締めて『ゆっくりだと、イケないよな』そう言うとゆっくり動かしていた律動を徐々に早めていった。


 「・・・あっ・・あぁっ、ぁぁッ・・はぁッ」


 後頭部をマモルの肩に乗せ、仰け反る様に凭れ、体の中を激しく突き上げるマモルをひたすら感じた。
 マモルの耳元で洩らす艶声が煽ってしまった様で動きがますます激しくなり、限界を感じ始めた俺は右腕を前からマモルの首に回し、顔を首筋に埋めた。


 「あっ、あっ・・あッ・・マモルッ・・・んッ・・・くっ・・イクッ・・あぁ・・ッ・・・」


 マモルの首を締めたんじゃないかと思うぐらい腕に力が入り、そのまま首筋にしがみついたまま、果てた。

 そして『ハァ、ハァ』と、肩で息をしている内に脱力感に襲われ、マモルに凭れたまま動けなくなってしまった。





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -