※ちょっといかがわしいの注意!





ヒミツmellow girls





「…んん」

カーテンを閉めた薄暗い視聴覚室に、学校には不釣り合いな甘い声が響く。声の主である焔椎真は慌てて両手で口を押さえたが、愁生の手によってすぐに取り払われてしまった。

「焔椎真、声我慢しないで」
「あ、…だって、廊下、ふぁ」
「これくらいじゃ聞こえないから」

「ね?」と優しく焔椎真を宥めながらも愁生の手は焔椎真の太股に伸びていた。感触を確かめるように全体を撫でられ、焔椎真は堪らず身震いする。

「や…愁生…」
「焔椎真の脚、きれいだね」
「ん、んん」
「細いし、でも柔らかいし、気持ちいい…」

愁生の白く細い指が自分の脚を撫でる光景に、焔椎真はぎゅうと目を瞑った。しかし視界を閉ざした分、背を預けたカーテンの擦れる音や愁生の吐息、何より彼女の手のひらの動きに敏感に反応してしまって、どうしようもなくなった。愁生はそんな焔椎真をいとおしげに見つめると、その形のよい耳に唇を寄せた。

「焔椎真可愛い」
「ひぅっ、」
「本当に可愛い…食べちゃいたい」
「しゅうせ…ひあっ」

くちゅり、と耳を舐めれば一等甘い声が上がる。気を良くした愁生はそのまま耳を甘噛みしたりしゃぶりついたりして、その度にびくびくと身体を震わせる焔椎真はいよいよなす術がなくなった。元より愁生を拒絶することなど、自分にはできないのだ。太股の内側まで伸びた手も、肩に押し付けられた柔らかな胸も、愁生のさらさらの髪から香るシャンプーの匂いも、どれも自分を興奮させるものでしかなかった。

「ん、んん」
「ねえ焔椎真…脚も舐めていい?」
「や…だめ、だめ」
「だってやっぱりおいしそうなんだもん」
「だ、め…きゃっ」
「大丈夫」

愁生のとんでもないお願いに焔椎真は慌てて首を横に振ったが、愁生は構わず焔椎真の足の間に座り込んだ。さあっと焔椎真の顔が青ざめる。涙声でいやいやと伝えるも、愁生はそれさえもいとおしいと言わんばかりに微笑んだ。
焔椎真は知らないのだ。愁生が焔椎真の恥ずかしがる姿も怯える姿も全てひっくるめて愛しているのだということを。

「脚だけじゃなくて、全部舐めてあげるから」

その妖艶な笑みに惑わされ、焔椎真の反応が遅れる。止める隙もなく自分のスカートの中に顔を埋める愁生に、焔椎真はただ口を押さえこれから与えられる快感に耐えるしかなかった。


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