「名前、これ食べていい?」

トウヤくんの手元にはまだラッピングされていないクッキー。

『ラッピングしてないけどいいの?』

「全然問題ないよ、名前のクッキーたべれるならね。」

そんなことを言われると少しくすぐったい。

『味に自信はないけど…どうぞ!!』

「ん、」

そしてクッキーを一つ口に放り込むトウヤくん。

『どう…かな…』

無言のトウヤくんに不安になる私。

「…すごく美味しい。」

『ほんと?よかったー!!』

「名前ー!!」

『あ、ベル!!』

ベルが森から戻ってきた。

「あ、トウヤ!!何照れてるの?」

「は?別に照れてないけど…」

「だってトウヤいつも照れるとポケットに手いれて帽子深く被るじゃない。」

「な!?」

「名前からクッキーもらえたからでしょ!!」

「ち、違うから!!」

「もうトウヤは本当に素直じゃないんだからー…さて、私も渡してくるかな!!じゃあねー二人ともー!!」


『「・・・」』

『トウヤくん照れてる?』
「…はぁー…」

そう深くため息をつくとより一層帽子を深く被ったトウヤくん、なんか…可愛い…

『トウヤくん、トウヤくん!!』

「んー」

『好きだよ!!』

「…俺も。」

なんだか今日のトウヤくんは可愛くてギュッて抱きついてみた。

*トウヤとバレンタイン*







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