『うー…』
ここはライモンシティのポケモンセンター。
さっきからうなされてるのは幼馴染みの名前。
名前が熱をだして倒れたとカミツレさんから聞かされ急いでかけつけた。
「名前、水飲めるか?」
『トウヤ…?水…飲む…』
「ゆっくりでいいからな。」
『うん。』
水をゆっくりと名前に飲ませてやる。
いつも元気がいいのにやはり今日は元気がない。
『トウヤ…』
「ん?」
『トウヤは絶対私がピンチの時、助けにきてくれるんだね。』
「当たり前だろ?」
『そっか…じゃあ私ずっと風邪ひいてたいなー…』
「はぁ?そんなん辛いだけだろ。」
『辛くても…トウヤが一緒にいてくれるもん。』
「…え…?」
なんだこいつ…
いつもは素直じゃないくせに素直になってる…
『私が風邪ひかないと…トウヤは…一人でどんどん…強くなっちゃう…』
「…」
『もう…置いてかれるの…やだ…』
そうなのかもしれない…
俺はNやプラズマ団と戦って、チャンピオンとも戦って、前より強くなった。
全然名前に会いに行ってやれなかった。
「名前…ごめんな。」
強くなったと思い込んでいた自分は本当は無力だった。
*無力*
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