『あ!!えっと…』

「やっとみつけた…急にいなくなるから心配したんだぞ?」

『ご、ごめんなさい…』

何で謝っているんだ私。

「何でいきなりいなくなるんだよ…」

『だって…トウヤくんとトウコちゃん楽しそうだったし…』

「名前…?」

あー…もう何で涙でてきちゃうかな…

こうなりゃ…あたって砕けちゃえ!!

なんか吹っ切れた私。

『トウヤくんのバカバカバカ!!私の気持ちになんて気づいてくれない。私、ずっとずっとトウヤくんが好きだったのに…トウコちゃんと楽しくお話なんてしちゃってさ、そんなにトウコちゃんが好きなら…好きって…告白…したらどうなのよ…!!』

「え、名前…今のって…本当?」

『こんな恥ずかしいこと嘘でいうわけないでしょ!?だから…もう諦めるから…じゃあね』

「あ!!待てよ!!」

私は逃げ出した。
もう忘れるってきめたんだ。

でも必死になって走っていたはずの私はいきなり腕をつかまれ、何かに包まれた。

「名前…待てよ…」

何かとは息を切らしているトウヤくんの腕の中だった。

『なんで…こんなこと…離してよ…』

涙を流しながら私はトウヤくんから離れようとする。
だけどトウヤくんは苦しいくらいに抱きしめてきて…

「あのな…名前だって俺の気持ちわかってないよ…」


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