シンゴ×トキオ



深くて暗い夢の底、終わりの見えない無限ループ。(夢、夢、夢、現実は何処?)汚い汚い現実で、何時でも其処に居たのは君だった。目覚めたくない、けれど。汚い世界で笑う綺麗な君に会いたくて。終わらないループに終止符を。其処に残るものがたとえ後悔しかなかったのだとしても。


「ときお、」


きっと君は其処に居てくれるものだとばかり思って居て、思って居たのは僕だけで。夕焼けの落ちる白い部屋に二酸化炭素を吐き散らして居るのは独り取り残された僕。(トキオ、トキオ、。)君の居ない世界はほら、こんなにも汚く濁っているよ。終わったループの先にはまたループ、夢から覚めた現実はあの夢と一体どれ程の違いがあるのだろう。君の居ない夢、君の居ない現実、一体君は何処に居るの。抱えた膝はあの日と変わらず。子供の侭の僕を優しく撫でるあの指先は、


「、っとき、お。」
「相変わらず泣き虫だよね、君は。」


変わらない指先はあの日の侭、薄汚れた世界の中心はやっぱり君だった。好きです、どうしようもなく。好きです、僕は君以外のなにもいらない。何年ぶりに抱き寄せた体温が如何しても上手く僕には溶けてくれなくて、止め方を知らない涙が接着剤になって君と僕とをくっ付けて一生離れなくしてくれたなら良いのに。


「ときおいがいのなにもいらない。」
「ときおがぼくのせかいだから、」
「ときお、すきだよ。」


重ねた唇は罪悪の味。背徳、汚い世界の真ん中で僕らは。君の吐き出す二酸化炭素すらも惜しくて、肺を満たすそれで窒息してしまうならそれでも良かった。世界は相変わらず汚くて、だけど良いんだ、僕の世界は君だから。他の何もいらないから。だからねえ、トキオ。もうずっと僕のことを離さないで居てよ。


「ぼくはきみのためならきっとせかいだってすてられる。」


如何しようもない程に愛しい矛盾。エスケープ、世界。引き寄せた体温を絡め取って世界は今淡い色を帯びていく。夢も、現実も、きっと君さえ居てくれるならばもう何も欲しいものなんてなかった。





110328
トキオの為ならトキオ自身さえも捨てられるシンゴとかあれなんだかよくわからないぞ。とりあえずトキオ大好きなシンゴさんで。アダルティ…もうシンゴさん居るだけでアダルティということでゴメンナサイ私のスキルではこれが精一杯のアダルティでしたorz

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