臨也→新羅



もうそれこそ何時からだか分からないくらいずっと前から、彼の世界は彼女で(、俺の世界は彼だった。)


「私は彼女が居ないときっと生きてなんていけないと思うんだよ。」


当たり前のように笑うあんたのその横顔がきっと俺の世界で。彼女に恋するあんたは何時もきらきら輝いて、思い浮かぶのはサイダーみたいに透き通った甘酸っぱい日々。思えば俺の一番好きな顔で笑うあんたはいつも彼女の話をしていた。


「ほんとに、彼女が大好きだよねぇ新羅は。」
「勿論さ。彼女は私の世界だもの!」


そのまま幸せそうにふにゃりと笑う笑顔に柄にも無く泣きたかった。敵わないのだと、思い知る。彼女は彼の世界で、俺の世界は彼で。教科書に羅列されたくだらない数式たちのように、きっとこれから先も変わらない虚しい事実。


(俺の世界はあんただ。)


欲する世界は必ずしも一致しない。例え明日彼女が逝ってしまったとして、あんたは俺のものにはならないんでしょう。世界の残骸で泣きじゃくるあんたを抱きしめる方法をきっと俺は知らないから。


「新羅、」
「何だい。」
「俺、新羅が好きだよ。」
「うん、僕も好きだよ臨也!」


あんたと俺の好きが交わらないなんてことももう痛いくらいに分かっているけど、でも(、それでも。)これから先もきっとあんたは俺の世界、きらめく笑顔はなのにこんなにも残酷だ。





君のを葬ればきっと明日世界は滅ぶ
(好きだよ。)





110202
吐息 様に参加させていただいたお話でおま。新羅が可愛すぎて毎日が辛い。臨新、ラブ!俺は臨新が好きだ!愛してる!新羅受けは基本何でももぐもぐします。
素敵企画をありがとうございましたっ^▽^

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