リボーン×ルーチェ



「ね、リボーン。私明日死ぬわ。」
「そうか。」


ルーチェはふわりと笑った。何時だって消えてしまいそうなその微笑みが明日、本当に消えてしまうだなんて。月の光に濡れた頬を撫でると自分が思い描いていたよりもずっと冷たい体温に驚いた。もっと、早くに触れていたならよかった。きっと赦されはしない戯れ事を思い描いたところで過去は戻ってこないのだし未来はもうすぐそこだ。


「私、貴方が好きだったのかもしれない。」
「…狡ぃ奴だよ、お前は。」
「ふふ、知ってる。」


俺を真似るように触れた指先は優しい温度。錯覚する(、お前は明日本当に逝っちまうのか。)問い掛けた所で答えなんて変わらない事は解りすぎるくらいに解っていたんだ(。ルーチェ、ルーチェ、)


「それじゃ、さよなら。」
「ああ。」
「また会えるといいわね。」


ふわり、。何時もと変わらない微笑み、お前が居ない明日。お前が居なくたって変わらずに世界は廻るんだろう。(だけどきっと俺の世界は止まったまま。)月の光に消えていく後ろ姿をそのまま抱きしめてしまえたならよかった(、何も変わらないと解っていたとしても。)










(次の日、ルーチェは月の世界に逝ってしまった。)、変わらずに、微笑むお前がもう二度と目を覚ます事はないなら、


「Buona notte,amanza.」


(愛しき唇には を、)
なあ、最期くらいは赦されるんだろう。(、なあ、ルーチェ)、 していたんだ。






title...へそ

101206

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