リボーン×ヴェルデ



「おい、ヴェルデ。」


にやり。不敵に歪んだ唇が紡ぐ私の名前、疼く心臓。これだから人間の感情というものは嫌いだ、これが科学や数学ならば全ての事柄には常に答えが存在するのに。(貴様への感情は全て不可解だ。)


「お前、俺の事が好きだろ。」


(馬鹿げて居る。)
大嫌いだよ、貴様なんて。なのに只真っ直ぐに私を見据える深い色に心臓が煩い。(黙れよ、大嫌いだ。)否定すれば否定する程にまるで私を嘲笑うような鼓動も大嫌いだった。


「死んでしまいそうな位に嫌いだよ。」


奴の指先が唇を撫でた。煩い心臓、不可解な感情。


「素直じゃねぇ奴。」


にやり、唇。二酸化炭素を交換するように交わしたのは口付け。馬鹿げて居るんだ、だってこんな行為に意味は存在しないのに。けれど先程よりもずっとずっと疼きの増したこの感情の答えなんて解らないまま、(だけど。)


「生憎答えの無いものに興味は無いのだよ。」


だけどもしもこの感情に答えがあったなら、そうすれば、もう少し位は貴様を好きだと思ってやったって良いと、思う。





れんあいは
さんすうでは
ありません


(だから早く認めちまえよ。)





title...にやり

101116

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