そう容易くはないさ※



「うっ…」

「そんなに痛むのか?」

「やっ、そういうわけじゃないんだけどさ…ちょっと」

「ちょっと、何だよ?」

俺が眉根を寄せて訊き返すと、奴は酷く罰の悪そうな表情を見せた。

「実は、ちょっと…勃っちゃってさ」

「は?」

「なんか蹴られどころが悪かったみたいで。――あー、言っとくけど俺Mじゃないからね!」

「あっそう…」

――何か面白いことになってんじゃねえか。
俺は曖昧に頷きながら、ゆっくりと段差を下りてプールの底に着地した。

「――で臨也くんよぉ、どうすんだソレ?」

「うん、どうしよう…」

股間を押さえていた手を退けさせて見れば、むくりと前を押し上げる臨也自身は傍目にも不自然な域に達していた。
こうなるとトイレに入って抜くというのが一番手っ取り早い方法ではあるが、そこまでの道のりは長く、教師や見学者などプールサイドにいる面々に気付かれる可能性は限りなく高い。
俺はすっと臨也の前に回り、背後で自由にはしゃぎまわる同級生達から覆い隠すように立った。

「なあ、ここで抜いちまえよ?」

「え…――わッ!」

俺は相手の答えを待つこともせず、硬度を持った熱を水着ごしにそろりとひと撫でした。びくんと身体を震わせ息をのんだ臨也の胸に手をやり、むき出しの乳首をくいと抓る。

「あ、ひゃう…ン、んッ」

俺はそのまま指を腰回りのゴムにかける。水着で無理矢理押さえつけられていた臨也の中心は開放されてぴくりと頭をもたげ、手の中にすっぽりと納まった。
桃色に染まった先端を指の腹でぷにぷにと優しく揉んでやると、臨也は俺の肩にぎゅうとしがみ付いてきた。

「やっ、無理…これ以上したら……あッ、」

「――でも気持ちいいんだろ?」

太く張り詰めた棹全体をするすると擦り上げながら様子を伺う。冷えた水中にいるにも関わらず臨也の頬は淡く上気し、酷くそそられるものがあった。

「ぁ、あっ、あぅ…」

まるで何かを誘い込むように揺れる腰を抱いて、そっと囁きかける。

「誰かに見られてるかもしれねえよな?バレたらどうするよ?」

「そんなの、やだ、けど…あン、…きもちいっ…!」

ブンブンと首を振ったのも束の間、鈴口にきゅっと爪を立てて尿道を押し広げるようにすると、臨也は呆気なく達してしまった。
身体が脱力とともに重みを増し、俺は動きをとめて水中にゆらゆら溶けていく液体をじっと見つめた。
別にそれ自体が名残惜しいとかそういうわけじゃなかった。
――単に動けなかったのだ。

「どうかしたの、シズちゃん?」

臨也がきょとんとした顔で問いながらよろりと身体を起こすと同時に、自由時間の終わりを告げる笛の音が鳴り響く。
え、と股間を押さえて焦り始めた俺を覗き込みながら奴は笑った。

「ねえ…どうする?」





20100731
水着姿の臨也に悪戯しちゃう来神時代シズちゃん、でした!


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