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※ショタ、小スカ有



「ねえ〜波江さあん。一緒にお風呂入ろうよー」

「煩いわね、だからお断りだって言ってるでしょ。あとなんかさっきからお尻に変なの当たってる」

「あ、それ俺のムス…ぐぼぁ!」

波江さんのグーパンチが股間に入り、俺は危うく夢の世界へ旅立ちそうになった。ただぶっちゃけたことを言うと腰は既にヘロヘロだ。

「あーヤバイ…精子出るぅ。ねえ波江さん、てなわけで俺の子供産んでくれないk」

「死んで」

「え? ちょ、波江さん目が本気…ぎゃーッ!」

白衣から何か光るものを取り出すのが一瞬見えたかと思えば、3秒後には露出した俺の腕に深々と注射針が突き刺さっていた。
怪しげな緑色の液体が瞬時に皮膚の下に吸い込まれていくのを見つめた後、呆然と口を開く。

「え。ねえ、何コレ?何打ったの!?」

「さあ何だったっけ…?知り合いにもらったんだけど、ラベル失くして中身判んなくなっちゃったのよね」

「え!?じゃあ危ない薬かもってこと!?」

ギョッと目を瞠るも、波江さんときたら意地の悪い微笑みを浮かべている。

「ま、貴方なら死なないんじゃなーい?」

「いやいや俺だって死ぬよ!?これでもただの人間なんだからね!?」

「え、うっそー。じゃあ死んだら儲けものね」

「波江さん何言って――ッ!ぅ、…あぅ」

急に頭が割れるような頭痛を覚え、俺はくたりとその場にしゃがみこんだ。
痛い、痛い痛い。脳内でゴーンゴーンとまるで世界の終わりの鐘の音みたいなのが聞こえる。続いて手足全体にびりりと痺れが走り、まともに座っていることもできなくなった。視線だけを上へ動かせば、ごろりと仰向けに転がった俺を見下ろしている波江さんは、珍しく本気でビビッていた。え、マジで俺もう死ぬの?波江さんのパイオツだってもふもふしてないのにもう人生終わりなわけ。

「くそ…俺はっ、波江さんのおっぱ、い揉むまではっ死ね…ない、」

最後の足掻きというやつをやらなければと思い、悲しそうな顔をした波江さんへと必死に手をのばした――つもりだったがそのとき既に痛みは引いていた。

「あれ?」

「…何を揉むですって?」

ぱちくりと瞬きをすれば、鬼のような形相をした波江さん。これは危険サインだ。

「あはっ!もーやだなー波江さんったらー。気のせい気のせい――」

適当に笑いながら慌てて身体を起こし、その場を離れようとしたが何故か――失敗した。
――え?
振り返るとあろうことか波江さんが俺のコートのフードを掴んで引き止めていた。その力はもの凄いもので、男の俺が全力でふんばってもびくともしない。いやしかし、それよりもさらに重大な問題が、

「波江さん!いつの間にそんなに成長したの!?」

「何言ってるの。貴方が縮んだのよ?」

「いやいやそんなはずは…わああっ!」

急に抱き上げられた俺はびっくりして叫んでしまった。
その声がいつもより随分と高いことに気付く。

「この感じだと、7、8歳くらいかしらね?」

「?」

「案外可愛いじゃないの!」

「へ!?」

――ってことはなになに、俺、子供になったの?
目を丸くして自分を軽々と抱き上げる存在を見下ろすと、頭に手を置かれ撫でられてしまった。
ああ、波江さんの顔が近い。よしよしなんてあやし言葉を使われて屈辱的なはずなのに、不覚にもどきどきしてしまう。
しかし、そのときふと脚がスースーすることに気付いた。
ついと下を見ると、ズボンとパンツがそのまま床にずり落ちているではないか。衣服が縮んでしまった身体のサイズに対応できるはずがないのは当然だが、けれどこれはあまりにも酷い。

「ホント可愛いわー。っていうか男の子なのに肌案外綺麗なのねー」

膝上からその上にかけてするすると撫でられ、不意に背筋がぞくっとした。

「はぅっ…な、何するのさ…」

「何って、実験…かしらねー?薬の効果を見ようと思って…」

太腿を駆け上がっていく手は俺の“ソコ”に到達するかしないかというところでピタリと止まった。

「触られたいって思ってる?」

「ちょ、なんなのキミ、急に積極的になったよね。自分が優勢だとでも思ってるの?」

「ああ、なんか子供の姿だとそういうウザいこと言ってても可愛いわねー」

こちらはにらみ付けているのに、何故か波江さんはうきうきと答える。
俺はそのずれた空気に若干気おされてしまう。
これじゃいつもと逆だ。本当は俺が波江さんを振り回さないといけないのに。





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