あんまり求められると、嫌んなっちゃうな。
「ねぇなんで!?昨日まであんなに優しかったのに…!」
「俺、お前のこと嫌いになったんだよね。」
「……え?」
「うざいんだよ。」
あぁうざったい。なんでそんなに俺を求めるんだよ。
朝になったら迎えに来て、お昼になったら一緒にお弁当食べよう、夜になったら会いに来て。
うざいうざいうざい。
速く消えろよ、お前がいるだけで視界が汚れるっつーの。
酷いこと言ってこの子の腕を振り払ったけど、心の中でも無茶苦茶なこと言ってるけど、それと同時に思い出すのはいつかのあのシーン。
『なんでだよ!なんで、いきなり…!』
『嫌いになったの。』
『え……?』
『なんか、うざったい。』
“なんでそんなに私に縋るの?”
“求めるとか求められるとか、大っ嫌い。”
『じゃあね。』
これで何人目かな。
俺は未だに君から逃げきれてないようで。
“おはよ、迎えに来ちゃった。”
“弁当一緒に食わない?”
“今から会いに行っても良い…?”
全部、俺の言葉だったはずなのに。
「…じゃあ、ね。」
兎にも角にもサヨウナラ
(君の残像とも、サヨナラできたらいいのに。)
20091230 しろ
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